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わたしたちの到来 英語圏モダニズムにおける歴史叙述とマニフェスト

中井亜佐子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784865031003
ISBN 10 : 4865031006
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

大英帝国が内側から解体していくさまを描いたポーランド系英国人作家、ジョゼフ・コンラッド。英国モダニズム文学を代表する小説家にして、第2波フェミニズムの先駆者でもあるヴァージニア・ウルフ。英領トリニダードに生まれ、植民地独立運動を先導した革命思想家、C・L・R・ジェームズ。世界戦争と革命の20世紀を生きた3人のモダニストたちのテクストから“わたしたち”という集合性の危うさと可能性を読み解く。

目次 : 序章 「フィクションは人間の歴史である」/ 第1章 時間、主体、物質―モダニズムの歴史感覚/ 第2章 大衆社会の到来―ジョゼフ・コンラッドとわたしたちの時代/ 第3章 歴史、人生、テクスト―晩年のコンラッドと世界戦争/ 第4章 賃金なき者たちの連帯―ヴァージニア・ウルフとふたりのジェームズ/ 第5章 戦争とともに生を書く―ヴァージニア・ウルフの晩年/ 第6章 革命と日常―“ブラック・ジャコバン”ふたたび

【著者紹介】
中井亜佐子 : 1966年生まれ。オクスフォード大学博士課程修了(D.Phil)。専門は英文学、批評理論。現在、一橋大学大学院言語社会研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 浦和みかん

    本書は、英文学研究を足掛かりにしながらも、論旨は英語圏のモダニズムの現代性を蘇らせる仕事であるので、門外漢にも刺激的な内容であった。著者は端的に「モダニズムはグローバル資本主義への応答、批判、抵抗の理論化およびその諸実践であると定義する」と述べているが、つまり、大衆の一人ひとりが自由な<わたし>でありながら<わたしたち>という見せかけの集団を形成する連帯こそが、グローバル資本主義がもたらす階級、絶対時間、社会構造etc.への抵抗たりうるということなのだろう。

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