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こんなとき私はどうしてきたか

中井久夫

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784260004572
ISBN 10 : 4260004573
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2007
Japan

Content Description

はじめて出会ったとき、暴力をふるわれそうになったとき、退院が近づいてきたとき、著者は患者さんにこんな言葉をかけてきた―本書は、二〇〇五年六月〜〇六年十月まで、兵庫県の有馬病院でおこなわれた「医師・看護師合同研修会」での講義内容をまとめたものである。

目次 : 1 こんなとき私はどう言うか(患者さんと出会ったとき/ 幻聴を四期に分けて考える/ 幻聴や妄想を実りあるものにするために/ 「匙を投げない」ことをどう伝えるか)/ 2 治療的「暴力」抑制論(患者さんを安全に抑える方法/ “手負い”にしてはならない/ 患者さんにはどう見え、どう聞こえているか/ ふっと力が抜けるとき)/ 3 病棟運営についていくつかのヒント(どんな環境が人を苛立たせるのか/ 人的環境としての「部屋割り」/ 病棟スタッフの和をどう支えるか/ 改革時の病棟マネジメント―私の経験から)/ 4 「病気の山」を下りる(保護室の内と外/ 山を下りるということ/ 回復初期はからだに注目/ 下山のエネルギーを補給する)/ 5 回復とは、治療とは…(回復期は疲れる/ 疲れている患者さんに何を言うか/ 家族の方に知ってほしいこと/ 「依存」という切り口から/ 「回復に耐える」ということ)

【著者紹介】
中井久夫 : 1934年奈良県生まれ。精神科医。京都大学法学部入学後、医学部へ転部。京都大学ウイルス研究所、東京大学医学部附属病院分院、青木病院などに勤務。名古屋市立大学、神戸大学などを経て、神戸大学名誉教授。1989年に読売文学賞、1996年に毎日出版文化賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 岡本 正行

     娘は、統合失調症である。切実な厳しい状況にあって、この本を読む。この病気は治らないのだ。専門のかなり評価の高い有能な精神科医も悪戦苦闘している。寛解(よくなった。)、改善されたといっても健常者からは差別や区別が極めて多くある、その弊害云々よりも失われた長期間の人生、そして家族の負担などあまり論じられてはいない。医者なのだ。病気に対する考え方、対処法、どうにもならないことがよくわかる。必死で、一生懸命、昔に比べると差別意識も徐々に薄れつつあり、また行政からの支援や制度的改善も進んだことがありがたい。

  • 寺の始まりさバニーガール

    近頃読み始めた中井久夫。本書は講演録なので、話し言葉で親しみ易いながら、穏やかな含蓄がある。統合失調症を中心とした患者さんやスタッフさん達にどう接してきたかを教えてくれる。医療・介護従事者のみならず、これはきっとあらゆる人間関係に有効な教えだと思う。ビジネスマンも、自己啓発本を読むくらいならこちらを読んだ方が良い。中井久夫の本を読んでいて1番感心するのが、他人を全くバカにしていない事である。これは対人関係の中で、最も大切にすべき事ではなかろうか。好かれている人ほど誰もバカにしていないものである。お薦め。

  • ネギっ子gen

    【我々は性急によって出立し、怠惰によって戻らない。byカフカ】有馬病院で行なわれた「医師・看護師合同研修会」での講義内容をまとめた書。2007年刊。巻末の「精神保健いろは歌留多」と「索引」が、実にイイ。先生はこのように書いている。<ぼくの電話番号なんてみんなにわかっていましてね。でも統合失調症の人は余分なことで電話をかけてきません。/一度教えたらどんどんかかってくるんじゃないかって思っている人が多いみたいですが、そんなことはないですね。統合失調症の人は慎ましいんじゃないかな>と。まったくその通りと思う。⇒

  • アオイトリ

    統合失調症の専門家だった中井先生。たいていの患者は看護師が健康な面に光を当てているからこそ治るのかもしれません…謙虚な姿勢と豊富な経験からくる滋味あふれる言葉。一生に何度もない、大事なときであると語りかけ、これから大いに変わりうると希望を処方する。苦しむ人にどう接するか。あなたも大変だね。ほんとうは大丈夫なんだよとこころのなかでつぶやくプロ的エレガンスは制圧されたという屈辱感を最小限にする。健康な生活面に注目する。病気中心の人生にしてはいけない。尊厳を大切に人に寄り添うヒントがたくさんありました。

  • ばんだねいっぺい

     サラリと書く中につらい現実があり、先生がそれを乗り越えて、語ってくれているという境涯がある。真ん中のベッドはの話が心に残った。最近の自分は「なんでもチャチャっと済ませよう」の傾向が強かったなぁと思った。回復期は下山か。うーむ。

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