Product Details
ISBN 10 : 4784221123
Content Description
明治維新を契機に、日本絵画には重大な「転換点」が訪れた。
それは、たんに新技術としての洋画の輸入に留まらず、美術館の出現や近代的な展示方法による鑑賞の場の変化、裸体画・戦争画といった新しい画題の登場、あるいは絵画的な装飾が施された伝統産業品の輸出振興を目論む産業界の動向など、多岐に渡るものであった。こうした絵画をめぐるさまざまな変化は、相互に連関し合い、また、それぞれが伏流のようなかたちで結びついてもいる。
本書では、従来の絵画史研究では等閑視されがちであった、新都・東京に対する古都・京都の動向、ならびに洋画からデザインへの展開というふたつの軸を設定したうえで、これら近代日本における絵画をめぐる変化を「絵画の変」と捉え、当時の資料を繙きながらその様相を明らかにしてゆく。
《著者情報》
並木誠士(ナミキセイシ)
専門は日本美術史・美術館学。徳川美術館学芸員、京都大学助手、京都造形芸術大学助教授、京都工芸繊維大学大学院教授等を経て、現在京都工芸繊維大学特定教授、2008年より同大学美術工芸資料館館長として、展覧会の企画をつづける。
主な編著書に、『近代京都の美術工芸U――学理・応用・経営』(編著、思文閣出版、2024年)、『近代京都の美術工芸――制作・流通・館賞』(編著、思文閣出版、2019年)、『日本絵画の転換点『酒飯論絵巻』――「絵巻」の時代から「風俗画」の時代へ』(昭和堂、2017年)、『京都 近代美術工芸のネットワーク』(共編著、思文閣出版、2017年)、『図案からデザインへ――近代京都の図案教育』(共編著、淡交社、2016年)、『絵画の変――日本美術の絢爛たる開花』(中央公論新社、2009年)、『美術館の可能性』(共著、学芸出版社、2006年)など。
【著者紹介】
並木誠士 : 専門は日本美術史・美術館学。徳川美術館学芸員、京都大学助手、京都造形芸術大学助教授、京都工芸繊維大学大学院教授等を経て、京都工芸繊維大学特定教授、2008年より同大学美術工芸資料館館長として、展覧会の企画をつづける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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