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ISBN 10 : 4814003099
Content Description
豊かな自然と世界有数の農業生産を誇り、大都市からも近く、いまはクルーズ観光が人気のメコンデルタ。しかしここは20世紀最大の動乱の舞台でもある。いくつもの国家が、統計・分類、文書化、マッピング、暴力を用いてこの地域の人々を捕捉しようとした。しかし、そうすればするほど動乱が拡大する。民族的混淆、流動する人・モノ・情報、闇市や徴兵忌避の寺院等々、デルタ社会の生態歴史文化的特徴のなか「国家の介入しにくい空間」が如何に作られるのか、そのメカニズムを詳細な民族誌で解き明かす。
目次 : 序論(国家の「余白」―メコンデルタ 生き残りの社会史/ 生き残り策から問い直す動乱/ 混淆的な他民族社会)/ 第1部 国家の周縁から「余白」へ(紛争と移動―多民族社会の生成/ 脱植民地化過程における言語・仏教・帰属)/ 第2部 戦時下での生き残り(戦時国家による地域社会の再編/ 二つの政治権力の狭間で/ 戦時下における不可侵の秩序空間)/ 第3部 社会主義改造下での生き残り(社会主義改造による地域社会の再編/ 社会主義改造下のローカルな秩序/ 生き残り策としての越境)/ 第4部 過去を踏まえて現在を生きる人々(二一世紀のクメール人越境者とベトナム国家/ 混淆的な多民族社会における差異の認識/ 秩序が紡ぎ出される場としての「余白」)
【著者紹介】
下條尚志 : 1984年東京都生まれ。2007年慶應義塾大学経済学部卒。2015年京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(地域研究)。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科研究員(2015〜2016年)、京都大学東南アジア地域研究研究所機関研究員(2016〜2017年)を経て、2017年より静岡県立大学大学院国際関係学研究科助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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BLACK無糖好き
読了日:2024/06/28
imajun
読了日:2022/07/22
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