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日本は悪くない 悪いのはアメリカだ

下村治

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784167753665
ISBN 10 : 4167753669
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2009
Japan

Content Description

戦後を代表するエコノミスト、下村治が1987年に上梓した本書は、日本がバブルの絶頂へ向け驀進していた中、「日米は縮小均衡から再出発せよ」と異端の警鐘を鳴らした。これは米国の金融バブルが崩壊し、恐慌の縁に立つ世界に、何と切実に響くことか!今こそ、下村の声に真摯に耳を傾ける最後のチャンスだ。

目次 : 第1章 世界的経済不安定の元凶は日本ではない/ 第2章 アメリカの言いがかり/ 第3章 日本は事態を正しく認識していない/ 第4章 自由貿易が絶対的に善か/ 第5章 もうすでにマイナス成長がはじまっている/ 第6章 “国民経済”という視点を忘れたエコノミストたち/ 第7章 ドル崩落の危険性はこれほどある/ 第8章 日米は縮小均衡から再出発せよ/ 第9章 個人生活は異常な膨脹以前の姿にもどる

【著者紹介】
下村治 : 明治43(1910)年佐賀県生まれ。東京帝国大学経済学部を卒業し、昭和9年大蔵省入省。経済安定本部物価政策課長、日銀政策委員などを歴任。34年の退官後は日本開発銀行理事、日本経済研究所会長などを務める。国民所得倍増計画を唱えた池田勇人内閣では経済ブレーンとして高度経済成長の理論的支柱となり、また、48年の第一次石油ショック後はいち早くゼロ成長論を唱えるなど、旺盛な言論活動を展開。常に透徹した論理で日本の将来像を描き続けた、戦後を代表するエコノミストの一人。経済学博士。56年、勲二等旭日重光章受章。平成元年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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この本は、タイトルで損をしている。タイト...

投稿日:2013/04/30 (火)

この本は、タイトルで損をしている。タイトルだけで単純なアメリカ批判本だと思われてしまいそうだが、どうしてどうして、かなり真っ当な経済の本だ。「政治は国民をどう食わしていくかを考えるべき」という当たり前のことに、我々の立ち位置を引き戻す。昭和63年と書かれた時期は古いが、国の運営の基本は不変ということを、改めて感じさせる。是非とも読んでほしい。

ヘンリーの牛 さん | 北海道 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Gatsby

    恐るべき予言の書、というのが文庫のあとがきのタイトルである。まさにその通りで、下村氏のまえがきには昭和62年3月とある。私が大学を卒業した時だ。その後数年は世の中は確かに狂っていた。会社員ではない私ですら、世の中の雰囲気に影響を受けていた。そのバブル経済が絶頂に達するかというときに、日米は縮小均衡から出発せよ、などと過激とも思われる発言をしていたのである。今でこそ何人かのまともな人はそういう発言をしているが、あの時期には誰もそんなことは考えなかったろう。各章のタイトルを読むだけでも考えるヒントになる。

  • RmB

    以前読んだのですが、再読というか拾い読みという感じなんですが、本書の第二章 アメリカの言いがかりという言葉はアメリカ外交の本質を捉えているように思います。そしてその言いがかりを丸呑みしているのが日本政府じゃないでしょうか。国民の生活より多国籍企業の利益重視。企業が活動しやすい国を目指しても雇用は増えず、所得も増えず、1%の人びとに富は集中。市場も寡占が進み、企業間の競争も無い。しかし、競争を善とするのがアメリカのはずですが…。

  • トダ―・オートマタ

    本書は20年以上も前に書かれたものであるため、今と状況が違うところが あると思うが、総合的に日本はアメリカに不条理なことを言われても 簡単に従ってしまうということはあまり昔と変わっていない。 本書で一番で言いたいことはおそらく、もっと国民のための経済をすべきということだと思う。

  • Satoshi

    バブルの真っただ中に書かれた経済書。今になって読んでみれば、何も変わっていない。違うところはIT技術を駆使した金融取引により、より過熱しただけである。経済とは経世済民という言葉から生まれたEconomyの和訳であるということを思い出させた。自国の労働者の雇用を守らない経済というものは狂っているし、取引に重みを置いた金融工学は経済学の本質から外れている。

  • プラス3

    エコノミストというと、どっかから取ってきた数字を使って変な主張をするインチキな輩が多い印象ですが、まれに本物がいます。この本の著者がそうです。25年も前に出版されたそうですが、それほど古さを感じさせない内容です。タイトルだけ聞くと日本礼賛っぽいですが、ちゃーんと日本にも注意勧告してます。どうもそれは聞き入れられなかったようですが・・・。

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