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アンチ・アンチエイジングの思想 ボーヴォワール「老い」を読む

上野千鶴子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622097303
ISBN 10 : 4622097303
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

誰もが老いには抗えないのに、私たちはなぜ老いを否認し、不安のなかにいるのだろう。ボーヴォワールの名著『老い』を読み、「アンチエイジング」では克服できない老いの現実を直視し、ボーヴォワールが見た景色のさらに先へと進んで、老い衰え自立を失った人が生きる社会を構想する。

【著者紹介】
上野千鶴子 : 1948年生まれ。社会学者、東京大学名誉教授、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ネギっ子gen

    【人は老いる。老いて衰える。やがて依存的な存在になる。人は人の手を借りて生まれ、人の手を借りて死んでゆく。そういうものだ。そのどこが悪い】ボーヴォワールの「老い」を通して、自己嫌悪させる社会のからくりを暴く書。巻末に、引用・参考文献とボーヴォワール略年譜。「あとがき」で、<1970年に『老い』を刊行したときにはボーヴォワールが知らなかったこと、彼女の想像が及ばなかったことを21世紀に生きる私たちは知っている。それはボーヴォワールに限らずすべての個人が背負う歴史的限界であり、後から来た者の特権である>と。⇒

  • 本詠み人

    この本はボーヴォワールの『老い』を読み、他人事ではなく自分事として老いを探求する上野先生の最新刊だ。『老い』自体未読な私だが、11章で紹介されているアメリカのベティ・フリーダンの書く『老いの泉』の方が、今の私にとって同調できると思った。社会的役割を果たしながら生涯学習し、自己コントロールを失わないで様々なことに挑戦する。でも弱く出来なくなったらそれを甘受する。女性学から向老学へと進んだ上野先生の、アンチエイジングにアンチを唱える明晰な文章を興味深く読んだ。私も最後まで自分らしく生きそして死にたい。

  • hasegawa noboru

    今、生きている現実として「老い」がある。今日72歳の誕生日を迎えるはずだった妻は2か月前にがんで逝った。これほど身につまされて読んだ同世代上野の本はない。62歳のボーヴォワールが書いた『老い』をコロナ禍中に逢って手にしたという73歳の「わたし」(著者・上野)が解説紹介しながら考察する。<わたしが読みたかったのはこの本だったのだ><老人になるとは情けなくもいとわしい経験であることをボーヴォワールはくりかえし述べてきた>。ボーヴォワールの母の老いと死を巡っての章では、著者自身の父の死の記憶に重ねて考察する。

  • 冬峰

    全15章、取り上げたテーマはどれもでかい。ボーヴォワールとサルトルの老いや看取りから、日本の介護制度、性別によるケア担当の偏り、安楽死と「自己決定」のあやふやさなど現代の問題を扱う。とにかく若さ至上主義の現代社会は、若者たちには老いへの恐怖を与え、老人たちからは尊厳や生きる意志を奪う。そこにも性別の差は深く影響する。どうあがいても老いは来る。しかも超高齢社会。社会が老人を中心に置くぐらいのことをしないと、構成員の価値観は変わらないだろうな…。

  • いんぐまる

    老いはなぜ忌避されるのか、その恐怖はどこから来るのか、誰のせいなのかを知りたくて読んだ。上野先生の本は難しそうと思いながら読了。女の老いは二重の他者化、エイジズムで女として社会の中で割り当てられた場所を失うが、失うことで初めて味わう自由もある、エロスの文化的装置は身体機能が衰えたからといって消えないという箇所に納得。老後は明るくも楽しくもない。受容するのは難しいけど「人間役に立たなきゃ生きてちゃいかんか」本当の悪は依存を許さない社会じゃない?弱いまま尊厳を持って生きる、がまだ腹落ちできず、老いは怖いまま。

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