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縄文人に学ぶ 新潮新書

上田篤

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784106105241
ISBN 10 : 4106105241
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

縄文を知らずして日本人を名乗るなかれ。私たちが旬の味覚を楽しむのも、南向きの部屋を好むのも、鍋料理が恋しくなるのも、主婦が家計を預かるのも、玄関で靴を脱ぐのも、家々に神棚や仏壇を祀るのも、みなルーツは縄文にあった!驚くほど「豊か」で平和なこの時代には、持続可能な社会のモデルがある。建築学者でありながら、縄文研究を三十年来のライフワークとしてきた著者が熱く語る「縄文からみた日本論」。

目次 : 縄文人って何?/ 山海に生きる/ 日の出を遙拝する/ 土鍋を火に掛ける/ 土器に魂を込める/ 旬を食べる/ 注連縄を張る/ 漆を塗る/ 玉をつける/ 晴れを着る/ 恋を歌う/ 男は山野を歩く/ 女は里を守る/ 祖先と太陽を拝む/ 大和魂に生きる/ 和して楽しむ/ 「縄文日本」の未来

【著者紹介】
上田篤 : 1930(昭和5)年、大阪に生まれ大陸に育つ。建築学者、評論家、西郷義塾主宰。京都大学工学部卒。元建設省技官、元大阪大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • やすらぎ

    縄文の風習と私たちは深く結ばれている。全てを肯定的に捉えて古に想像を膨らましていく作者。暁や月夜、自然のランプに恋歌う。来光や恵みの雨を待ち望む。多様な土器を作り生命の火を大切に思う。華やかに装飾を纏い四季折々の実りや遡上の喜びに感謝する。気づけばその世界観に足を踏み入れ共にしているようだ。炉を囲んで土鍋で温まる。味わい深く冬恋しくなるのも穏やかな日和に春待ちわびるのも、自然の流れなのかもしれない。ときに雨打たれ大地は揺れて荒れ狂う雲が空を舞う。過ぎ去ればしなやかな風は木漏れ日やせせらぎの音を奏でている。

  • tamami

    2013年刊。読友さんの感想に刺激されて再読。私たちの住まいのあり方、普段の食事、山や森を初めとする自然への接し方等々、現代日本人の生活が、根元の所で縄文時代人の生活や心情に通じている事柄が少なからずあるという。一万数千年を国を巻き込むような大きな争いがなく生活してきた縄文人。当時の社会のあり方、自然との関わり方等々、果てしなく広がる現代の格差社会や増大する自然破壊に対して、縄文的視点から考えてみることも、大切なのではないだろうか。そのことについて、私たちは切実な提言ができる一番の立ち位置にいるのだから。

  • さきん

    縄文社会から弥生社会への移行を著者なりに考察。縄文晩期の民族状況をアマ族やキ族など古事記から仮説を立てて推測する。見た目で縄文諸族の特徴を推測。あまり学術的ではないが、全体像を構想していく営みは大事だと思った。縄文社会の慣習が今でも色濃く残っているという説明には深く同意。

  • あずき

    一万年も栄えた縄文時代。争いがないというだけで十分魅力的な時代です。女は、自分が産んだ子は自分の子であり、いつ来るか分からない男など当てにできず、又父親が誰であるかなど問題にしなかったようです。何ともたくましい。著者は建築学者というだけあって、竪穴式住居の優れた特長、神様の家とする意味が興味深く書かれています。驚きがあったり感心したり、少しは疑う部分がある気もするが楽しい一冊でした。

  • 佐藤一臣

    後半からは記紀や文献を引用した推測論になってしまい、興味が失せた。縄文を語るにはやはり史料を使うのはよくない。ただ前半に面白い記述は豊富だ。縄文人の顔相学、母系性社会、鍋料理、土器の利便性、草の家、漆の話は妙に納得がいく。建築家の視点で現在まで続いていると思われる縄文の文化を紐解くのはスリリングだ。もっと現在の文化の元になっているものを研究調査してもらいたいし、こうした部外者からのさまざまな視点で縄文を縦横無尽に著した書物が出て欲しい

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