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アルキメデスの驚異の発想法 数学と軍事 インターナショナル新書

上垣渉

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784797680775
ISBN 10 : 4797680776
Format
Books
Release Date
August/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
上垣渉 ,  

Content Description

天才的な数理科学者として広く知られているアルキメデス。
小学校の算数の教科書では円周率がおよそ3.14であることを初めて発見した人物として紹介され、中学校の理科の教科書では、「浮力に関する法則」の項で「アルキメデスの原理」が説明されている。
果たして「アルキメデス」とはどのような人物だったのだろうか。
本書ではその生涯を追いながら、古代ギリシアにおけるさまざまな制約下で、発想を形として実現させたアルキメデスの凄さを再発見する。

――(目次より抜粋)
●プロローグ なぜ、今、アルキメデスなのか?

●第1章 その男の名は「アルキメデス」
アルキメデスの生涯/アルキメデスが書簡を送った相手/エラトステネスとの交友関係

●第2章 アルキメデスは何を発見したのか?
ヘウレーカ、ヘウレーカ、何がわかったのか?/20世紀によみがえったアルキメデスの伝説の書『方法』/なぜ、アルキメデスにとって「無限」は禁じ手だったのか?/無限を回避する絶妙な手法/

●第3章 究極の「軍事兵器」
ポエニ戦争に巻き込まれたシラクサ/ローマ軍を震撼させた、アルキメデスの「3つの軍事兵器」/「巨大な鉤爪」がローマの軍艦を高く持ち上げ、岩に砕く/距離を自在に調節できる「アルキメデスの投石機」/「熱光線」がローマの軍艦を焼き尽くす/MITの「死の熱光線」実験、その結果は?/巨大船シュラコシア号をひとりの力で動かす

●第4章 究極の「数学兵器」
『円の測定』の3つの命題/独特な「背理法」+「取り尽くし法」のミックス証明/「証明」する前に”直観”で答えを知っていた!/球の体積、表面積をアルキメデスはどう求めたか?/「数学兵器」は機械学の知識をフル活用していた/天秤を”運動”にまで進化させたガリレオ/カヴァリエリこそ、アルキメデスの正統な後継者だ!

●第5章 アルキメデスが最後に解こうとしたもの
シラクサの陥落/アルキメデスの墓とキケロの証言/カヴァリエリはアルキメデスの『方法』を見たか?/『方法』の続編に構想された幻の立体

■著者略歴
上垣 渉(うえがき わたる) 三重大学名誉教授、全国珠算教育連盟学術顧問。1948年、兵庫県生まれ。神戸大学教育学部数学科を卒業し、東京学芸大学大学院修士課程を修了。
著書に『アルキメデスを読む』『ギリシア数学の探訪』(共に日本評論社)、『はじめて読む数学の歴史』(角川ソフィア文庫)、共著に『数と図形の歴史70話』(日本評論社)、『「尋常小学算術」と多田北烏』(風間書房)などがある。


【著者紹介】
上垣渉 : 三重大学名誉教授、全国珠算教育連盟学術顧問。1948年、兵庫県生まれ。神戸大学教育学部数学科を卒業し、東京学芸大学大学院修士課程を修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 樋口佳之

    近代以後の数学は、微分・積分という新しい数学を創造していくことになります。そこではギリシア数学とは異なり、無限(極限)を積極的に取り入れ、無限を「ポジティブな概念」として捉えています。/この飛躍の意味合いを高校生の時に聞いた記憶が無い。教えてもらったのかな?

  • ta_chanko

    敵の軍船を引っかけて持ち上げ、海に落として沈没させる「巨大な鉤爪」。距離を自在に調節できる「投石機」。太陽光を鏡で集めて敵の軍船を燃焼させる「死の熱光線」。いずれも高度な数学的知識を駆使して造られた軍事兵器。当時のプラトン主義的な学問に反して現象から数学的法則を生み出した。円の面積などは限りなく細分化することで解を求めた。火薬や電気が発明される前としては最高レベルの知識や技術をもっていたのではないか。現代に生きていたら、どんな発明をしただろうか。

  • mikio

    「しかしマルケルスを最も悲しませたのはアルキメデスの悲運であった。彼は自宅で、図形を一心不乱に見つめながら思索にふけっていたので、ローマ軍が侵入したことも町が陥落したことも、気づかずにいた。そこへ突然一人の兵士が彼の傍らに立って、マルケルス閣下の所へ ついてこいと命じたが、彼はその問題を解いて証明を得ないうちは行こうとしなかった。するとその兵士は腹を立て、剣を抜くや彼を殺してしまった。」(プルタルコス『英雄伝』)

  • 水月

    その名を聞いたことのない者はいないであろう、 偉大なる数学者アルキメデス。数学とその片手間に行う機械の発明で、敵国ローマにすら名を轟かせた。その数学的な発想の源は、本来のギリシャ的な価値観からは、 出てこないような ものであったという。千年の時を飛び越えるような 天才 というものは、世界を飛躍的に発展させる。 だからこそ、 現代はすでにその知識を乗り越えてなお、発想の源泉には大いに価値がある。 アルキメデスは 生涯に何度 ヘウレーカと叫んだんだろうな。

  • B.J.

    古代ギリシャ思想の様々な制約下にありながら、発想をイメージで終わらせず具現化した点に、アルキメデスの凄さがある・・本文より

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