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水が消えた大河で ルポjr東日本・信濃川不正取水事件 集英社文庫

三浦英之

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087440140
ISBN 10 : 4087440141
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

1990年、日本一の大河・信濃川から水が消えた。原因はJR東日本の発電ダムによる無謀ともいえる大量取水。首都圏の鉄道電力を生むために地方の自然が破壊され、人々の暮らしや文化が奪われてきた。その構造は、あの東日本大震災の原発事故へと引き継がれていく。なぜ我々は学べないのか―。かつて見た「大河」本来の姿を取り戻そうと闘い続けた、名も無き人々を追った傑作ルポルタージュ。

目次 : 序章 信濃川の現実/ 第1章 川を売った市長/ 第2章 昆虫博士/ 第3章 水を取り返せ/ 第4章 協議会の発足/ 第5章 ダムが変えたもの/ 第6章 JR東日本の不正/ 第7章 国土交通省の決断/ 第8章 開門

【著者紹介】
三浦英之 : 1974年、神奈川県生まれ。京都大学大学院卒業後、朝日新聞社に入社。東京社会部、南三陸駐在、アフリカ特派員などを経て、現在は福島総局員。2015年、『五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後』で第13回開高健ノンフィクション賞を受賞。18年、『日報隠蔽 南スーダンで自衛隊は何を見たのか』(布施祐仁との共著)で第18回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞を受賞、『牙 アフリカゾウの密猟問題を追って』で第25回小学館ノンフィクション大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • hatayan

    地球環境に優しいはずの水力発電が、故郷の河川の環境を破壊してしまう。 日本最大の河川である信濃川でJR東日本が不正に取水していた事件を追ったルポ。大量の取水を認めた政治家、河を蘇らせようとする住民、信濃川の水で電車を動かすJR東日本、河川法の理念を守ろうとする国に取材。JRは不正を認め謝罪しますが、JRと地元住民の間で環境をめぐる理念は交わらず、JRの非が明らかになるや地元の有力者は謝罪や賠償を求めてJRを罵倒。企業の論理と経済優先の姿勢が見え隠れするところに、過去が繰り返されるのではないかと危惧します。

  • ばんだねいっぺい

    知らなかった。暮らしの中で記憶として根づく自然としての川は、事業的な目線では、水力発電や砂利採取、漁撈の場である。だから、妥協点はあってもいいとは思うが、これは行き過ぎ。しかも、不正プログラムって。都会が国のエンジンなんだから田舎は犠牲になっていいよね、おこぼれもらってんだからという声なき声が聞こえた気がした。氷山の一角。

  • kawa

    豪雪地で有名な新潟県十日町市の信濃川にあるJR東日本の水力発電所。1990年に建設されたこの施設は、首都圏の鉄道電力を賄う重要施設。しかし、大量取水により下流域の川の水が消え、環境に大きな問題が生じて地元の反対是正運動が持ち上がる。JR側は契約の有効性を盾に改善策を取らずこう着状態に陥っていた。そんな中2008年、JR側の不正な過大取水が発覚する。著者は不正発覚当時の朝日新聞新潟支局記者。公共団体や企業による不当、違法な行為を如何に防止させるかを考えさせられる渾身の顛末ルポに仕上がっている。

  • yone

    全然知らなかった。いやニュース等で見ても全く興味を持たなかったのだろう。都内に住み日々電車を利用していてもロクに関心も示さないのは、著者の言う通り原発と同じ構図だ。読物として非常に面白く、一気に読んだけど自分の身に翻り、何も知らずノホホンと生きている自分に嘆息。少しでも自分に出来る事を考えていこう。巻末の「文庫版によせて〜」では不覚にも涙を流してしまった。この著者の本は良い。今後も注目して読んでいこうと思う。

  • Satoshi

    JR東日本の信濃川不正取水事件についてのルポ。温室効果ガスを出さないクリーンエネルギーである水力発電が河川環境を破壊する。特に信濃川の水力発電は落差を生むために長距離に渡り川の水を取ってしまい、川を枯らしてしまう。発電された電力は都会の電車を走らせる。都会の利便性のために地方が犠牲になるのは原発問題と変わらない。非常に勉強になった。

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