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寿ぐ嫁首 怪民研に於ける記録と推理

三津田信三

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041160787
ISBN 10 : 4041160782
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2025
Japan

Content Description

大学生の瞳星愛は、友人の皿来唄子に誘われ、彼女の実家で行われる婚礼に参加することになる。「山神様のお告げ」で決まったというこの婚姻は、「嫁首様」なる皿来家の屋敷神の祟りを避けるため、その結婚相手から儀礼に至るまで、何もかもが風変りな趣向が施されていた。婚礼の夜、花嫁行列に加わった愛は、行列の後ろをついてくる花嫁姿のような怪しい人影を目撃する。そして披露宴を迎えようというその矢先、嫁首様を祀る巨大迷路の如き「迷宮社」の中で、奇怪な死体が発見された――。作家であり民俗学研究者、そして名探偵としても知られる刀城言耶の怪異民俗学研究室、通称「怪民研」に出入りし、言耶の助手にして素人探偵の天弓馬人と共に数々の怪異譚の謎に挑んできた愛は、皿来家分家の四郎と共に事件の謎解きに挑むことになるのだが‥‥。

【著者紹介】
三津田信三 : 2001年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。10年『水魑の如き沈むもの』で第10回本格ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    三津田 信三は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。刀城言耶シリーズを読み続けています。本書は、横溝正史「悪魔の手毬唄」のオマージュ⇒似非進化論殺人事件⇒副葬品殺人事件⇒???でした。「嫁首」と言う言葉と表紙イラストが、何とも言えない雰囲気を醸し出しています。「嫁首」が千切れて飛んだり、伸びたりしたら、もっと怖かったかも知れません。 https://www.kadokawa.co.jp/product/322411001465/

  • KAZOO

    三津田さんの刀城シリーズのスピンアウト作品で弟子の天弓馬人と話の進行役の瞳星愛がいついもながらでてきます。愛の大学の友人が結婚をするのでそこに出席を頼まれます。最初にその旧家に伝わる唄が出てくるところなどは横溝正史の作品を思い出しました。予想通り殺人事件が起こり、さらには人間以外の生き物も殺されます。犯人の予想はある程度つきました。

  • ちょろこ

    最後まで楽しかった一冊。怪民研シリーズ長編。瞳星愛が友人の婚礼儀式での付き添い嫁を務めることから始まるストーリー。旧家、因習、婚姻儀式、殺人事件、そしてホラーとぎゅうぎゅうに詰め込まれた魅力的要素にぎゅっと心掴まれずにはいられない。"嫁首様"を欺く花嫁行列の仄かな緊張感と不気味さは絶品。"首"と"巳"の懐かしいリンク、天井のない密室の謎、唄の意味、得体の知れない恐怖にはずるずると時を忘れるほど引きずられっぱなし。真相までの二転三転といい最後の最後といい、はぁ…楽しかった。やっぱり民俗学ホラーはこれに限る。

  • yukaring

    「祝宴の夜、嫁首様がやって来る…」やっぱり三津田さんの民俗学×ホラーミステリは面白い。ある地方の名家に伝わる婚姻儀礼。「嫁首様」なる屋敷神の祟りを避けるためのまじないのひとつ、花嫁行列に参加することになった瞳星愛。大学の友人唄子の結婚の付き添いなのだがその途中に奇妙な視線を感じて…。「嫁首様」を祀る迷宮社で見つかる首が捻れた死体、天井のない密室の謎。刀城言耶が出てこないのは寂しいが助手である天弓馬人が言耶ばりの推理力で謎に挑む。媛首村の秘守家や奥戸の六地蔵など過去の事件も出てきて読者としては思わずニヤリ。

  • ままこ

    怪民研シリーズ2作目。大学の同期生の花嫁の付き添い役をすることになった愛。花嫁行列は、葬列に加わるような感じだった。奇々怪々な慣わしがある皿来家の婚礼期間に不可解な連続殺人事件が起こり…。鬼無瀬警部が天弓馬人を「この男」、刀城言耶を「あの男」と呼び分けているのが笑える。名探偵から受け継がれる助手の試行錯誤推理。何度も覆されようやくたどり着いた真相。気づけばあちこちに伏線が張られていた。謎解きを楽しんだ後は、何を言ったのか気になるホラーオチ。軽快な迷走する怪奇民俗学ミステリ。

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