ワーグナー:主要オペラ10作品ライヴ録音全集(32SACD+DVD)
ヤノフスキ&ベルリン放送交響楽団の偉業が限定ボックスで登場!
演奏会形式上演のため録音も優秀!
SACDハイブリッド盤。マレク・ヤノフスキがベルリン放送交響楽団を指揮して演奏会形式で行ったワーグナーのオペラ全曲録音が遂にボックス化! 2010年11月から2013年3月までベルリンのフィルハーモニーにて行われたライヴ録音は、そのすべてが非常に高いレヴェルを保ち、優秀録音として評価されました。この同一レーベルで同一の指揮者、オーケストラ及び合唱団でのワーグナーのオペラ全集はまさに大偉業です。限定ボックスとなりますのでこの機会をお見逃しなく!
ヤノフスキのストイックな音楽づくりと絶妙な音量バランスはまさに見事で、非常に長い楽劇を退屈せずに音楽として楽しむことができるすぐれもの。豪華歌手陣もさることながら、オーケストレーションも抜群で、とりわけ弦楽器の雄弁さは圧倒的です。音楽学者の広瀬大介氏は『ラインの黄金』の当演奏について「ワーグナーが何を描写しようとしてこの音型を選んだのか、これほどまでに熱く語りかけてくる録音は他にはないと断言できる。現代の演奏家が為し得る最高の完成度を誇る録音に対し頭を垂れずにはいられない」と大推薦しております!
なお、限定ボックスはボーナスDVDつきの特別仕様で、ヤノフスキのインタビューと『ラインの黄金』の抜粋を楽しむことができるのもうれしいところです。(キングインターナショナル)
【収録情報】
● ワーグナー:『さまよえるオランダ人』全曲
アルベルト・ドーメン(バス・バリトン:オランダ人)
マッティ・サルミネン(バス:ダーラント)
リカルダ・メルベート(ソプラノ:ゼンタ)
ロバート・ディーン・スミス(テノール:エリック)
シルヴィア・ハブロヴェツ(メゾ・ソプラノ:マリー)
スティーヴ・ダヴィスリム(テノール:舵手)
ベルリン放送合唱団
録音時期:2010年11月13日
● ワーグナー:『パルジファル』全曲
フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ(グルネマンツ)
クリスティアン・エルスナー(パルジファル)
ミシェル・デ・ヤング(クンドリ)
エフゲニー・ニキティン(アンフォルタス)
ディミトリー・イヴァシュチェンコ(ティトゥレル)
アイケ・ヴィルム・シュルテ(クリングゾル)、他
ベルリン放送合唱団
録音時期:2011年4月8日
● ワーグナー:『ニュルンベルクのマイスタージンガー』全曲
アルベルト・ドーメン(バス:ハンス・ザックス)
ディートリヒ・ヘンシェル(バリトン:ジクストゥス・ベックメッサー)
ロバート・ディーン・スミス(テノール:ヴァルター・フォン・シュトルツィング)
エディト・ハラー(ソプラノ:エヴァ)
ゲオルク・ツェッペンフェルト(バス:ファイト・ポーグナー)
マイケル・スモールウッド(テノール:クンツ・フォーゲルザンク)
セバスティアン・ノアック(バス:コンラート・ナハティガル)
トゥオマス・プルシオ(バス:フリッツ・コートナー)
イェルク・シェルナー(テノール:バルタザル・ツォルン)
トーマス・エーベンシュタイン(テノール:ウルリヒ・アイスリンガー)
トルステン・シャルンケ(テノール:アウグスティン・モーザー)
トビアス・ベルント(バス:ヘルマン・オルテル)
ハンス=ペーター・シャイデッガー(バス:ハンス・シュヴァルツ)
イ・ヒュンウク(バス:ハンス・フォルツ)
ペーター・ゾーン(テノール:ダヴィッド)
ミシェル・ブリート(メゾ・ソプラノ:マグダレーネ)
マッティ・サルミネン(バス:夜警)
ベルリン放送合唱団
録音時期:2011年6月3日
● ワーグナー:『ローエングリン』全曲
クラウス・フローリアン・フォークト(テノール:ローエングリン)
アネッテ・ダッシュ(エルザ・フォン・ブラバント:ソプラノ)
ギュンター・グロイスベック(バス:ハインリヒ国王)
ゲルト・グロホフスキー(バリトン:フリードリヒ・フォン・テルラムント)
スサネ・レースマーク(メゾ・ソプラノ:オルトルート)
マルクス・ブリュック(バリトン:ハインリヒ王の伝令)
ロベルト・フランケ(テノール:ブラバントの貴族)
ホルガー・マークス(テノール:ブラバントの貴族)
サッシャ・グリンテンカンプ(バス:ブラバントの貴族)
トーマス・プフュツナー(バス:ブラバントの貴族)
クリスティーン・ビショフ(ソプラノ:小姓)
イザベル・フォスキューラー(ソプラノ:小姓)
ユディト・ローザ―(アルト:小姓)
ベッティーナ・ピーク(アルト:小姓)
ベルリン放送合唱団
録音時期:2011年11月12日
● ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』全曲
スティーヴン・グールド(トリスタン/テノール)
ニーナ・ステンメ(イゾルデ/ソプラノ)
クワンチュル・ユン(マルケ王/バス)
ヨハン・ロイター(クルヴェナール/バリトン)
ミシェル・ブリート(ブランゲーネ/メゾ・ソプラノ)
サイモン・ポーリー(メロート/テノール)
クレメンス・ビーバー(牧童/テノール)
アルットゥ・カターヤ(舵取り/バリトン)
ティモシー・ファロン(若い船乗り/テノール)
ベルリン放送合唱団
録音時期:2012年3月27日
● ワーグナー:『タンホイザー』全曲
ロバート・ディーン・スミス(テノール:タンホイザー)
クリスティアン・ゲルハーヘル(バリトン:ヴォルフラム)
ニーナ・ステンメ(ソプラノ:エリーザベト)
マリーナ・プルデンスカヤ(メゾ・ソプラノ:ヴェーヌス)
アルベルト・ドーメン(バス:ヘルマン)
ペーター・ゾーン(テノール:ヴァルター)
ヴィルヘルム・シュヴィングハンマー(バス:ビテロルフ)
マイケル・マカウン(テノール:ハインリヒ)
マルティン・スネル(バス:ラインマル)
ビアンカ・ライム(ソプラノ:若い羊飼い)
ベルリン放送合唱団
録音時期:2012年5月5日
● ワーグナー:『ラインの黄金』全曲
トマシュ・コニェチュニ(ヴォータン/バス・バリトン)
クリスティアン・エルスナー(ローゲ/テノール)
イリス・フェルミリオン(フリッカ/メゾ・ソプラノ)
ギュンター・グロイスベック(ファーゾルト/バス)
ヨッヘン・シュメッケンベッヒャー(アルベリヒ/バリトン)
アンドレアス・コンラート(ミーメ/テノール)
アントニオ・ヤン(ドンナー/バリトン)
コル=ヤン・デュッセリエー(フロー/テノール)
リカルダ・メルベス(フライア/ソプラノ)
マリア・ラドナー(エルダ/アルト)
ティモ・リーホネン(ファーフナー/バス)
ユリア・ボルヒェルト(ヴォークリンデ/ソプラノ)
カタリーナ・カンマーローアー(ヴェルグンデ/メゾ・ソプラノ)
キズマーラ・ペサッティ(フロスヒルデ/アルト)
録音時期:2012年11月22日
● ワーグナー:『ワルキューレ』全曲
ロバート・ディーン・スミス(ジークムント/テノール)
メラニー・ディーナー(ジークリンデ/ソプラノ)
トマシュ・コニェチュニ(ヴォータン/バス・バリトン)
ペトラ・ラング(ブリュンヒルデ/ソプラノ)
イリス・フェルミリオン(フリッカ/メゾ・ソプラノ)
ティモ・リーホネン(フンディング/バス)
アニヤ・フィデリア・ウルリッヒ(ゲルヒルデ/ソプラノ)
フィオニュアラ・マッカーシー(オルトリンデ/ソプラノ)
ハイケ・ヴェッセルズ(ヴァルトラウテ/メゾ・ソプラノ)
キズマラ・ペッサッティ(シュヴェルトライテ/コントラルト)
カローラ・ヘーン(ヘルムヴィーゲ/ソプラノ)
ウィルク・テ・ブルンメルストローテ(ジークルーネ/メゾ・ソプラノ)
ニコル・ピッコロミーニ(グリムゲルデ/コントラルト)
レナーテ・シュピングラー(ロスヴァイセ/メゾ・ソプラノ)
録音時期:2012年11月24日
● ワーグナー:『ジークフリート』全曲
スティーヴン・グールド(ジークフリート/テノール)
トマシュ・コニェチュニ(さすらい人−ヴォータン/バリトン)
ヴィオレータ・ウルマーナ(ブリュンヒルデ/ソプラノ)
クリスティアン・エルスナー(ミーメ/テノール)
アンナ・ラーション(エルダ/アルト)
マッティ・サルミネン(ファーフナー/バリトン)
ヨッヘン・シュメッケンベッヒャー(アルベリヒ/バリトン)
ゾフィー・クルスマン(森の小鳥/ソプラノ)
録音時期:2013年3月1日
● ワーグナー:『神々の黄昏』全曲
ランス・ライアン(ジークフリート/テノール)
ペトラ・ラング(ブリュンヒルデ/ソプラノ)
マッティ・サルミネン(ハーゲン/バス)
マルクス・ブリュック(グンター/バリトン)
エディット・ハッラー(グートルーネ/ソプラノ)
ヨッヘン・シュメッケンベッヒャー(アルベリヒ/バリトン)
マリーナ・プルデンスカヤ(ヴァルトラウテ/メゾ・ソプラノ)
ユリア・ボルヒェルト(ヴォークリンデ/ソプラノ)
カタリーナ・カンマーローアー(ヴェルグンデ/メゾ・ソプラノ)
キズマラ・ペッサッティ(フロスヒルデ/アルト)
スサネ・レースマーク(第1のノルン/アルト)
クリスタ・マイヤー(第2のノルン/メゾ・ソプラノ)
ジャクリーン・ワーグナー(第3のノルン/ソプラノ)
ベルリン放送合唱団
録音時期:2013年3月15日
ベルリン放送交響楽団
マレク・ヤノフスキ(指揮)
録音場所:ベルリン、フィルハーモニー
録音方式:ステレオ(DSD/演奏会形式上演のライヴ)
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND
ボーナスDVD
● 『さまよえるオランダ人』序曲
● 『神々の黄昏』抜粋
● ヤノフスキのインタビュー(英語)
【ヤノフスキ・プロフィール】
コンサート・ファンにはホットな情感を湛えた演奏で人気の高いドイツの指揮者、ヤノフスキ(ヤノウスキー)は、1939年2月18日にワルシャワで生まれますが、ほどなく第二次世界大戦が勃発したため、すぐに母親の両親の住むドイツのヴッパータールに移住し、ドイツで暮らすこととなります。最初数学を専攻したヤノフスキですが、やがて音楽の道に進むことを決意、ケルン音楽大学に進んで指揮を学び、さらにウィーンやシエナでも研鑽を積みます。
そうした事情もあってか、ヤノフスキのCDには独墺系レパートリーが多いようですが、レパートリーそのものは、オペラとコンサートの両面で近現代音楽やフランス物までカバーしていてかなり広く、ヤノフスキの多彩な才能が十分に窺えるものとなっています。
その緻密な仕上げと隙の無い解釈は、地元ドイツでもファンの心を着実に掴んでおり、激戦区ベルリンにあって、手兵ベルリン放送響の聴衆動員率アップに大いに貢献し、2011年まで契約が延長されるという栄誉にも浴しています。
ヤノフスキは ドイツ育ちの指揮者という割にはフランス音楽が得意で、よくとりあげもしますが、それには1984年から20年近くに渡って深く関わったフランス国立放送フィルでの仕事の影響もあるのでしょう。この頃の実績により、ヤノフスキはメシアンの権威として高く評価されてもいました。
一方でヤノフスキはドイツの歌劇場叩き上げタイプのオペラ統率ができる人物でもあり、
シュターツカペレ・ドレスデンを指揮した『指環』では、歌手の持ち味と美しいオーケストラ・サウンドを堪能させつつ、引き締まったドラマ展開を創出していたものです。