Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

• 藤月はな（灯れ松明の火）

  読了日：2025/07/02

  この戯曲が様々な実話をベースにしているという事に改めて絶句。口を永遠に閉ざした母、ナワルが死んだ。彼女から母親としての愛情を感じたことがなかった双子が遺言として渡されたのは、彼らの父親と彼らの兄への手紙だった。葛藤と反発を抱えながら沈黙した母の人生を探っていった彼らに待ち受けていたのは・・・。映画を観た時、「1+1＝1になるには」の問いの答えを悟ってしまったジャンヌの呑んだ息の音は今も忘れられない。そして裁判にて全く、悔悛の情を見せなかった彼に対し、あの真実は彼に唯一の罰でもあり、許しともなっただろう。

• Vakira

  読了日：2025/04/20

  ♪それがマンピーのGスポット！Gスポット！〜・・・灼熱の〜恋のメロディ〜♪と、この題名の「灼熱の〜」からSASの「マンピーのGスポット」の曲が脳内リプレーする。そして映画として蘇ったのはロマンポルノ好き〜 ちゃうねん ロマン・ポランスキー監督作品「チャイナタウン」。ニコルソン扮する探偵の物語。この映画のミステリーの解は衝撃のMy daughter is my sister。思春期に見たのでトラウマになった思い出。この本、それが蘇る程の衝撃な物語。原題は「焼けこげる魂：戦火」。

• 竹園和明

  読了日：2025/04/28

  Xで井上荒野がお薦めしていた演劇のシナリオ本。中東レバノンを舞台としたキリスト教徒とイスラム教徒の対立が生んだ、一人の女性の悲しき生涯を描いた作品だ。「数奇な運命」という言葉があるが、本作はそんな簡単な言葉では言い尽くせない悲しく虚しい物語。母ナワルに遺言を託された公証人から、死んだはずの父と存在すら聞いたこともなかった兄を探し母が書いた手紙を手渡すよう指示された双子の姉弟。母のルーツを探る旅となった2人が知る真実とは。戦争がもたらす悲劇と驚きの展開に茫然自失。自分が今生きる事の有り難みを痛感した。

• とも

  読了日：2025/09/08

  母の遺言で父と存在も知らなかった兄を探す双子、探求し明らかになる母の過去、歌う女。そして・・という話。戯曲。ヴィルヌーヴの同名映画から。映画も凄かったが原作も。なんとも言葉が出ない。 「彼は命を奪わなかった。それは彼女が歌を歌っていたからで、その歌声が好きだったから」映画にこのセリフはなかったと思うが強烈すぎる。

• nori

  読了日：2025/10/04

  ある日を境に沈黙を続けていた母ナワル。彼女の死後、双子の姉弟ジャンヌとシモンは公証人から奇妙な遺言を伝えられる。姉弟が知りえなかった母の生涯が明かされるにつれ、沈黙に隠された驚愕の事実が判明し…ストーリーは良いかもだけど、読み難かった。🌟はひとつだなぁ．…

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します