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スターリングラード 中

ワシーリー・グロスマン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560092750
ISBN 10 : 4560092753
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

『人生と運命』の前編となる全3巻。チェーホフを思わせる詩情、人物と心理、情景の描写、戦争の現実が胸を打つ。文学史上の金字塔。

【著者紹介】
ワシーリー・グロスマン : 1905年、ウクライナのユダヤ人家庭に生まれる。モスクワ大学で化学を専攻、卒業後は炭鉱で技師として働く。30年代から小説の執筆を始める。独ソ戦中は従軍記者として最前線やトレブリンカ絶滅収容所を取材する。そこでホロコーストの事実を世界で最初に報道する。52年、『正義の事業のために』(本書『スターリングラード』の初出版のタイトル)を刊行。60年、本書の後編にあたる『人生と運命』を完成させるが、KGBによってタイプ原稿を押収される。64年、死去。その後、原稿の写しがマイクロフィルムに収められて、80年にスイスにてロシア語で刊行

園部哲 : 1956年福島県生まれ。1979年一橋大学法学部卒業、三井物産入社。同社退職後、翻訳業に就く。ロンドン郊外在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • きゅー

    ワシーリー・グロスマンの作品では、時々物語の流れを断ち切って自身の考えを述べる時がある。第二部の2章がこれにあたる。彼は本物の芸術の真髄を単純であることと定義し、そうした芸術はガラスの透明性と全宇宙を映す完璧な鏡の力を併せ持つ、と続ける。これが本書で彼が描こうとする世界。複雑な人間模様を描きながら、それぞれの人物においては心の底の底まで見通そうとする。そして人間を愛するがゆえに戦争を描く。なぜならそこには人間の本質が現れてくるから。

  • 田中峰和

    読者の大半が戸惑う登場人物の多さ。登場人物とその相関図を見返す頻度たるや、本文に集中できないほどだ。ロシア人作家らしく、スターリンの批判は一切されないが、ヒトラーへの怨嗟はすさまじい。それと軍人以外の仕事や暮らしにふれる章が多く、それがさらに戦争の残酷さを際立たせる。とくに保護者を失った子供たちが感情を現わせない場面などは悲しすぎる。第一次世界大戦による制裁が厳しすぎた結果、国民を鼓舞したヒトラーの登場を招いた。その登場で無数の歯車が無益に回転する。それらの描写はチャップリンの映画のシーンのようだ。

  • takeakisky

    私はすでに読んでいるアンナからの、あの手紙を読むヴィクトル。私のと同じに、止まるヴィクトルの時間。否応なくまた動き出す歯車。衝動。クルイモフの苛立。しかしわれわれは退却を続けるのだよ、同志大隊コミサール、退却し続けるのだ。底なしの苦悩。徒労の極み。今度は、東へ東へ。ヴォルガ、反転。ヒトラーとファシズムへの容赦のない記述。なんてことしてくれたの、ばか野郎!なんてことをしてくれたのよ!スターリングラードへの空爆が始まる。見た者だけが可能とする迫真の描写。感情が飽和する。第二部の終わりは、人生と運命に繋がる。

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