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スターリングラード 下

ワシーリー・グロスマン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560092767
ISBN 10 : 4560092761
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2024
Japan

Content Description

『人生と運命』の前編となる全3巻。チェーホフを思わせる詩情、人物と心理、情景の描写、戦争の現実が胸を打つ。文学史上の金字塔。

【著者紹介】
ワシーリー・グロスマン : 1905年、ウクライナのユダヤ人家庭に生まれる。モスクワ大学で化学を専攻、卒業後は炭鉱で技師として働く。30年代から小説の執筆を始める。独ソ戦中は従軍記者として最前線やトレブリンカ絶滅収容所を取材する。そこでホロコーストの事実を世界で最初に報道する。52年、『正義の事業のために』(本書『スターリングラード』の初出版のタイトル)を刊行。60年、本書の後編にあたる『人生と運命』を完成させるが、KGBによってタイプ原稿を押収される。64年、死去。その後、原稿の写しがマイクロフィルムに収められて、80年にスイスにてロシア語で刊行

ロバート・チャンドラー : 英国のロシア文学翻訳家。グロスマン、プーシキン、プラトーノフ、イスマイロフなどの作品を英訳し、数多くの翻訳賞を受賞している。ロシア文学の英訳者として、第一人者の地位を築いている

エリザベス・チャンドラー : 英国のロシア文学翻訳家。グロスマン、プーシキン、プラトーノフ、イスマイロフなどの作品を英訳し、数多くの翻訳賞を受賞している。ロシア文学の英訳者として、第一人者の地位を築いている

園部哲 : 1956年福島県生まれ。1979年一橋大学法学部卒業、三井物産入社。同社退職後、翻訳業に就く。ロンドン郊外在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • アトレーユ

    ようやく読了。とはいえ、停滞せず、かなりさくさく読めた。最初は登場人物が入り混ざり巻頭の人物リストを見返しながら読んでいた。戦時下でのフツーの人々の生活の話だが、戦争で鬱々/生活がどん底、とかいう話ではない。ドラマチックな展開はそう多くはないし、最後は攻防戦であっけなく散っていったりという部分もあるが、全体としては、こんなに登場人物が多いのに、皆が皆、戦時下でも自分のやるべきこと(国のため、周囲のため≒生き抜くこと)という核を持っている。ニンゲンって案外しぶとい。

  • 田中峰和

    戦場の民間人たちの困惑が主に描かれ、戦闘場面は少ない。罪のない住民が殺されるのは、わが国でも米軍による空爆や原子爆弾で十分思い知らされているが、ソ連も同じ目に合っていたのに、今はウクライナでは民間人を虐殺している。ドイツが先制攻撃で有利な戦況を得たのは真珠湾攻撃での日本と同じだが、徐々に不利な状況に追い込まれていくのも同じ。豊かな資源と広大な国土をもつソ連に対して持久戦になれば不利になるのは当然。最後にはソ連の勝利となるが、それと引き換えに無数の民間人の死があったことを忘れてはならない。

  • きゅー

    上中下巻の計千数百ページを読み終えたが、この作品全体が スターリングラード2部作の後編『人生と運命』の序章のように感じる。下巻では、上中巻に出ていた主要登場人物が軒並み姿を消し、その消息は『人生と運命』にならないと判明しないなど、ややもすると消化不良な終わり方になる。そしてそれ以上に本作と『人生と運命』の執筆時期の十数年の隔たりが大きい。本作には『人生と運命』のような、グロスマンの思索が挿入される余裕もなく、数多くの登場人物の群像劇が展開される。それがあまりに手を広げすぎているため、雑駁な印象を受ける。

  • みんみん

    本書が執筆されたのが30代、『人生と運命』は50代なのか。読み応えの深さの面では『人生と運命』が勝るが、作者自身の思想の揺れなども窺えて興味深い。人名、登場人物の関係性など、編集面では最大限の工夫もしてあったように思う(それでもメモは必須)。登場人物たちになじみがあるうちに、『人生と運命』を再読したい。

  • takeakisky

    炭坑のクルイモフ兄。突如挟まり、冗長、スターリングラードが気になって仕方なく、じりじり。しかし、最後にやられる。これでほんとに第二部が終わり。トーリャとベリョースキンとの交錯。そして老婆を泣かす。束の間の家族の再会。今度は私が涙をしぼる。前線。悲しく、張り詰めた幸福。心細さをねじ伏せる張り詰めた高揚。短い間断を挟みながら200頁近く続く市内戦。感情的にぐったりとなる。人生と運命では既に陥落していた駅。死闘。もうだめだ。すっかり局外者のようになってしまったクルイモフとともに静かに高揚しつつ、ヴォルガを渡る。

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