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ISBN 10 : 4791775295
Content Description
シュリーマンにより再発見されたのち、世紀転換期の民族至上主義運動のなかで「アーリア人のしるし」と目され、ロシア革命後「反ボルシェヴィズム」という意味合いも付与された鉤十字。ナチのシンボルとなり、その後も物議を醸しつつ使用されていった。ブラヴァツキー夫人、リルケ、ブレヒト、ラヴクラフト、谷崎、法輪功まで、鉤十字に引きつけられた人々と彼らが付与した意味づけを紹介し、その軌跡をたどる。
目次 : 本書の意図/ シュリーマンと考古学者たち/ アングロ・インドのスヴァスティカ―ブラヴァツキー夫人とラドヤード・キプリング/ 両性具有のスヴァスティカ―アルフレート・シューラーとルートヴィヒ・クラーゲス/ 鉤十字のある礼拝堂―ミュゾットのリルケ/ 「猿族」への宣戦―ランツ・フォン・リーベンフェルス、ストリンドベリ、ヘルツマノフスキー=オルランドー/ シュテファン・ゲオルゲとドイツの人文学/ 「永遠のドイツ人」―フランツ・ローゼンツヴァイクとヘルマン・ブルテ/ ロシア皇帝一家の銃殺―アレクサンドラ・フェドローヴナの迷信とユダヤ人ボルシェヴィキ/ 武装せるシンボル1―義勇軍とトゥーレ協会/ 武装せるシンボル2―ウンゲルン=シュテルンベルク男爵/ ゲーリング、ヒトラー、ローゼンベルク/ 左翼によるカリカチュア化―ブレヒトからヴィルヘルム・ライヒ、カネッティまで/ アメリカのホロコースト―H・P・ラヴクラフト/ 耽美に死す―谷崎潤一郎の長篇小説『卍』/ ドーリア的世界―ゴットフリート・ベンとユリウス・エヴォラ/ ヒト型スヴァスティカ―レオ・フロベニウスと「文化人類学者」ヴィルヘルム2世/ 鉤十字の国旗化/ 一九四五年以降―暴走族、歴史改変SF、ブリティッシュ・パンク、法輪功
【著者紹介】
ローレンツ・イェーガー : 1951年ドイツ生まれ。ジャーナリスト、批評家。1985年にフランクフルト大学にてドイツ文学の博士号を取得したのち、北海道大学、スタンフォード大学など複数の研究機関で講師や客員研究員を務める。1997年から2016年まで『フランクフルター・アルゲマイネ』紙学芸欄編集者。思想家の評伝や、ヨーロッパの精神史にまつわる著作を多く執筆
長谷川晴生 : 1984年生まれ。東京理科大学教養教育研究院非常勤講師。ドイツ文学、ドイツ思想を研究
藤崎剛人 : 1982年生まれ。埼玉工業大学人間社会学部情報社会学科非常勤講師。カール・シュミットを中心とする公法思想史・政治思想史を研究。『ニューズウィーク日本版』にコラムを連載
今井宏昌 : 1987年生まれ。九州大学大学院人文科学研究院准教授。ドイツ現代史を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Fumitaka
読了日:2023/07/07
Lieu
読了日:2023/02/02
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