ローレンツ・イェーガー

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ハーケンクロイツの文化史(仮)

ローレンツ・イェーガー

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784791775293
ISBN 10 : 4791775295
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

シュリーマンにより再発見されたのち、世紀転換期の民族至上主義運動のなかで「アーリア人のしるし」と目され、ロシア革命後「反ボルシェヴィズム」という意味合いも付与された鉤十字。ナチのシンボルとなり、その後も物議を醸しつつ使用されていった。ブラヴァツキー夫人、リルケ、ブレヒト、ラヴクラフト、谷崎、法輪功まで、鉤十字に引きつけられた人々と彼らが付与した意味づけを紹介し、その軌跡をたどる。

目次 : 本書の意図/ シュリーマンと考古学者たち/ アングロ・インドのスヴァスティカ―ブラヴァツキー夫人とラドヤード・キプリング/ 両性具有のスヴァスティカ―アルフレート・シューラーとルートヴィヒ・クラーゲス/ 鉤十字のある礼拝堂―ミュゾットのリルケ/ 「猿族」への宣戦―ランツ・フォン・リーベンフェルス、ストリンドベリ、ヘルツマノフスキー=オルランドー/ シュテファン・ゲオルゲとドイツの人文学/ 「永遠のドイツ人」―フランツ・ローゼンツヴァイクとヘルマン・ブルテ/ ロシア皇帝一家の銃殺―アレクサンドラ・フェドローヴナの迷信とユダヤ人ボルシェヴィキ/ 武装せるシンボル1―義勇軍とトゥーレ協会/ 武装せるシンボル2―ウンゲルン=シュテルンベルク男爵/ ゲーリング、ヒトラー、ローゼンベルク/ 左翼によるカリカチュア化―ブレヒトからヴィルヘルム・ライヒ、カネッティまで/ アメリカのホロコースト―H・P・ラヴクラフト/ 耽美に死す―谷崎潤一郎の長篇小説『卍』/ ドーリア的世界―ゴットフリート・ベンとユリウス・エヴォラ/ ヒト型スヴァスティカ―レオ・フロベニウスと「文化人類学者」ヴィルヘルム2世/ 鉤十字の国旗化/ 一九四五年以降―暴走族、歴史改変SF、ブリティッシュ・パンク、法輪功

【著者紹介】
ローレンツ・イェーガー : 1951年ドイツ生まれ。ジャーナリスト、批評家。1985年にフランクフルト大学にてドイツ文学の博士号を取得したのち、北海道大学、スタンフォード大学など複数の研究機関で講師や客員研究員を務める。1997年から2016年まで『フランクフルター・アルゲマイネ』紙学芸欄編集者。思想家の評伝や、ヨーロッパの精神史にまつわる著作を多く執筆

長谷川晴生 : 1984年生まれ。東京理科大学教養教育研究院非常勤講師。ドイツ文学、ドイツ思想を研究

藤崎剛人 : 1982年生まれ。埼玉工業大学人間社会学部情報社会学科非常勤講師。カール・シュミットを中心とする公法思想史・政治思想史を研究。『ニューズウィーク日本版』にコラムを連載

今井宏昌 : 1987年生まれ。九州大学大学院人文科学研究院准教授。ドイツ現代史を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Fumitaka

    もともと欧州の各地にあった鉤十字が、第一次大戦後の動乱期に義勇軍などに用いられ「民族至上主義(völkisch)」「異民族排斥」「反ユダヤ」「反左翼」など、総じて「反ポリコレ」の象徴となっていく様相を詳述。『ドイツの新右翼』にもあった様に、「誤った」「偽りの」秩序に対し、「真の」もしくは「新しい」伝統を対置するという思考は、それこそ「伝統」的に右翼が好んで来た構図である。一応俺も鉤十字の起源がわからないことについては知っていたが、有名なあれ以前の鉤十字の起こりについてはあまり触れられていなかっただろうか。

  • Lieu

    鉤「十字」というからにはこれはキリスト教の十字架の一種であり、仏教の卍とは別物なので、西洋人に気を遣って卍の使用を止めるのは卑屈だと思っていたが、本書を読んでそれなりに理由があることがわかった。ヒトラーはそれほど深い理由もなくこの鉤十字をナチのシンボルとして使用したのだが、シュリーマンの発見以来、異民族の宗教であるユダヤ・キリスト教を信じてきたというコンプレックスを抱く一部のヨーロッパ人が妄想した「アーリア神話」のシンボルとされ、やがて反ボルシェヴィズムのシンボルにもなったという前史があった。

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