ローベルト・ゼーターラー

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野原 新潮クレスト・ブックス

ローベルト・ゼーターラー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105901844
ISBN 10 : 4105901842
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

小さな町の墓所に眠る29人が語る、人生の一瞬の輝き、失意の底にあっても損なわれない人間の尊厳。国際ブッカー賞候補作『ある一生』のオーストリアの作家が描く、魂の奥深くに触れる物語。

【著者紹介】
ローベルト・ゼーターラー : 1966年ウィーン生まれ。俳優として数々の舞台や映像作品に出演後、2006年『ビーネとクルト』で作家デビュー。『キオスク』などで好評を博す。2014年刊行の『ある一生』は、ドイツ語圏で100万部を突破。2015年グリンメルズハウゼン賞を受賞。2016年国際ブッカー賞、2017年国際ダブリン文学賞の最終候補に。2018年刊行の本書『野原』は、「シュピーゲル」誌のベストセラーリスト1位を獲得、ラインガウ文学賞を受賞。名実ともにオーストリアを代表する作家の一人

浅井晶子 : 1973年大阪府生まれ。京都大学大学院博士課程単位認定退学。2021年日本翻訳家協会賞翻訳特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • キムチ

    これは今年のベストに入る感じ。題とおよそかけ離れた中身。墓で眠る29人の死者と生者が胸襟を開き悲喜こもごもを語り合う。生きていればこその悲哀、歓喜、憎悪等の感情の渦、死は全てを押し流し奪う。野原はそんな場所。超常現象ではなく、海辺にひたひた寄せる波のような感覚。一気読みしたら生の尊厳を貶めそうで数頁ずつ、掌で温めて読んだ。どれと言い選べぬ中、105歳で死去したアニーの頁が脳裏に刻まれた〜18歳の時彼に君の美しさは僕だけのモノと言われ〜そんなの嫌、出て行ってと〜悲嘆した彼は自らの頭を銃で、が外れ視神経損傷

  • seacalf

    『キオスク』、『ある一生』共に良かったローベルト・ゼーターラーの3冊目。オーストリアの小さな街、野原と呼ばれる墓地に眠る死者達が生前の自分達のことを語り出す。これだけ聞くと地味だし、内容も地味なのだけれど、市井の人々の飾らない言葉を読んでいくとしみじみと胸に沁み込んでいき、不思議な充足感に包まれる。とある夫婦、若者、青果店の店主、市長、ギャンブラーとその恋人、恋多き女性、靴屋の夫婦、記者、自動車販売店店主、29人各々がそれぞれの語り口で語る。今回も悪くはなかったが次は長編で読みたい。

  • たま

    『ある一生』で一人の男の生涯を刻んだ作家さん。『野原』はとある町の墓地で聞こえる死者の声の記録。死者の声のアイディアが魅力的で、その声が響き合うさまを楽しみに読み始めたが…声の断片の蓄積は私の耳にはアンサンブルを奏でるに至らず、それよりも物語の不在を痛切に感じさせられて終わった。物語を編むこともなく、砕け、途絶えいく死者の言葉。小説の中の人生に一筋の道を、物語を求めがちな私としては、これが人生の真実なのだと改めて思わされる。−移民の八百屋、新聞発行人、土地を売った農民、良い小説になりそうなんだけどなあ!

  • minami

    オーストリアの小さな町の「野原」と呼ばれる墓地。ここには今日も老人がひとり、ベンチに座っている。そして死者の声を聞いている。数えてなかったけれど、29人の市井の人たちの声。物語のように、または父親が息子に教訓を垂れるように語る。一言だけ「馬鹿どもが」と吐き出す人も。そんなそれぞれの送った人生を聞いているうちに、この町での大事件までとはいかないけれど、個人にとっては人生を左右するような背景がぼわっと思い描かれる。不思議な感覚だった。読んでいる間、しんとして物音が聞こえなかった。ただただ死者の語りが胸に迫る。

  • ヘラジカ

    『キオスク』『ある一生』に続くゼーターラー。これまた楽しみに待っていた甲斐のある秀作だった。一人の男に焦点を当てた前作とは打って変わり、こちらは文学的コラージュのように多数の声によって一作が構築されている。様々な死者たちの語りにはそれぞれ生命の片鱗が宿っていて、過去作同様に過度な飾り立てはないにも拘わらず、全体を俯瞰して見ると”壮麗”と言って過言でないくらいに美しい。「質実剛健」とはまさしくこの作家のためにある言葉だ。日本もこういう作品が大衆に好んで読まれる国であったら良いのに、と思ってしまう。

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