ローベルト・ゼーターラー

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ある一生 新潮クレスト・ブックス

ローベルト・ゼーターラー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105901585
ISBN 10 : 4105901583
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

20世紀初頭、幼くして母を亡くし、アルプスの農場主のもと過酷な労働をしいられて育ったアンドレアス・エッガーはある日、雪山で瀕死のヤギ飼いと出会い、「死ぬときには氷の女に出会う」と告げられる―。生まれてはじめての恋、山肌に燃える文字で刻まれた愛の言葉。危険と背中合わせのロープウェイ建設事業に汗を流す、つつましくも幸せな日々に起こったある晩の雪崩。そして、戦争を伝えるラジオ。時代の荒波にもまれ、誰に知られることもなく生きた男の生涯。その人生を織りなす瞬くような時間。恩寵に満ちた心ゆすぶられる物語。

【著者紹介】
ローベルト・ゼーターラー : 1966年ウィーン生まれ。オーストリアの作家・脚本家・俳優。数々の舞台や映像作品に出演後、2006年『蜂とクルト』で作家デビュー。『キオスク』などで好評を博す。『ある一生』は2014年の刊行以来、長らくベストセラーリストにとどまり、ドイツ語圏で80万部を突破、すでに37か国で翻訳が決まっている。2015年グリンメルズハウゼン賞を受賞、2016年ブッカー国際賞、2017年国際ダブリン文学賞のショートリスト入りを果たし、英語圏でも高く評価されている

浅井晶子 : 1973年大阪府生まれ。京都大学大学院博士課程単位認定退学。訳書多数。2003年マックス・ダウテンダイ翻訳賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ケイ

    氷の女を畏れるか、懐かしさを感じるか。自由に動かなくなった身体の一部を嘆くか、それを受け入れて生きるか。その人の生きざまが見える。誰にも真似のできない愛の表現を女は忘れはしなかっただろう。手に入れたもの/欲しいもの(分母)の値が大きいほど幸せだと思うことがよくある。エッガーほど幸せものはそうはいない。150ページ弱の中の味わいは、比類なき素晴らしさ。こんな男には誰もなれぬが、こんな男でありたいと夢をみてもその夢には後ろめたさは決して伴わないから、だから多くの人の心を打つのではないか。

  • ちゃちゃ

    良い物語を読み終えた静かな余韻に包まれる。名も無い男の「ある一生」。不幸な生い立ち。過酷な労働。初めての恋。幸せな結婚生活を一変させた自然の脅威。従軍後の長い抑留生活。復員後の山岳ガイド…。運命に命じられるがままに不服を言わず貧しくも潔く生きたエッガーという朴訥な男。多くを望まずあるがままを受容してひっそりと暮らした歳月。人生の幕が降りるとき、「決して悪くはなかった」と自足して独り逝く。その満ち足りた人生への憧憬が、私たちの心を強く揺さぶる。求めても得られそうにない知足の生き方が凝縮された秀作だった。

  • アキ

    渋い小説。エッガーの人生を3人称で語る。武骨で、余計なことは口にしない、ただひとり愛したマリーは思い出とともにある。そして事件は起きない。オーストリアの山の生活は、ロープウェイの建設の後、観光客が押し寄せて、ロシアでの捕虜生活後、一変した。「人の時間は買える。人の日々を盗むこともできるし、一生を奪うことだってできる。でもな、それぞれの瞬間だけは、ひとつたりとも奪うことはできない」彼が人生を終える半年前、バスに乗って出掛けた。歩きながら、ひとつの記憶が蘇ってきた。一瞬の思い出。記憶とはやって来るもの。

  • Apple

    ある人物の一生を描いた名作が海外小説には豊富な気がします。本作も、アルプスの大きな山が舞台であり、戦争や命懸けの仕事などの出来事を生き抜いていく男性の物語で、壮大さが感じられました。また晩年になり老人女性教師とのちょっと切ない関係を通り過ぎたりという場面もよかったです。最後に主人公が自分の一生を振り返り、概ね幸せな人生だったと振り返るのが、綺麗な終わり方だなと思いました。

  • けんとまん1007

    淡々とした文章で綴られた、主人公の一生。決して、平穏ではなく厳しい環境の中でも、一日一日を生きていく。自分自身に問いかけながら、できることを、真摯に。人は、時として、それまでの自分を振り返ることがある。その時、どう思えるかは、それまでの積み重ねだけではないように思う。そんなことを考えさせられる。豊かな時間とは、一体、何だろう。

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