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ISBN 10 : 4862851436
Content Description
本書は3.11をきっかけにしたインタビューも含めた反原発論集でドイツでは大きな反響を呼んでいる。著者は「核燃料廃棄物の最終貯蔵場が決まらない状態での原発稼働は、将来の世代に対し不当な要求を強いて、倫理的に不正である」と共に「生活圏のすべてを住めなくしてしまうほど、大きな犯罪はない」として原子力時代の不条理を究明する。徹底した倫理学的な考察を通して、その不合理性と非倫理性を明らかにした貴重な証言集である。今後予想される長きにわたる論争にとって避けては通れない問題にかけがえのない知恵を提供しよう。
目次 : 1 政治的倫理の問題としての自然界への技術介入/ 2 エネルギー政策の倫理的な観点―一人のキリスト教徒の立場から/ 3 私は「複数の中での一つの進歩」という考えに立ち戻ることを要求する/ 4 「後は野となれ山となれ」でメルトダウン/ 5 日本で神はどこにおられたのか?―津波による大災害に直面して/ 6 理性、原子力、信仰―野放図な科学、軽薄な成長政策、排除された残余リスクについて
【著者紹介】
ローベルト・シュペーマン : 1927年‐。ドイツを代表する哲学者。保守的な視点から公共的な問題に対し積極的に発言し、社会に影響を与えてきた。彼の保守主義は徹底した人権擁護論や、科学の無反省な進歩主義への批判、一貫した反原発論である。1950年代から反原子力の論陣を張り、70年代からは反原発稼働を主張
山脇直司 : 1949年生まれ。一橋大学経済学部卒、上智大学大学院哲学研究科修士課程修了、1983年ミュンヘン大学哲学博士号取得。(指導教員ローベルト・シュペーマン)。東海大学文学部専任講師・助教授、上智大学文学部助教授を経て、1988年東京大学教養学部社会科学科助教授、1993年同教授を経て、1996年より東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻教授(2013年3月まで)
辻麻衣子 : 1985年生まれ。現在上智大学大学院哲学研究科博士後期課程在学中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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