ロンダ・シービンガー

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女性を弄ぶ博物学 リンネはなぜ乳房にこだわったのか?

ロンダ・シービンガー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784875022718
ISBN 10 : 4875022719
Format
Books
Publisher
Release Date
October/1996
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 山口透析鉄

    市の図書館本。生物の分類学の父・リンネに対する批判的な考察で、個々人に対してというよりは自然科学とジェンダーの関係を改めて考える本なのでしょう。哺乳類の語源は乳房であり、敢えてこれを選択した政治的な理由などを各地の豊富なイラスト類を引用しつつ丁寧に解説しています。乳房と母乳が西洋社会において伝統的に持っていた象徴的な意味なども出てきます。処女膜の話や人種をめぐる話題などを読んでも、人の常識の危うさばかりが目立ちます。 西洋社会に限った話ではないのでしょうが、女性の地位の変遷を思うと、未だ不完全(以下コメ)

  • 内島菫

    本書によって、私たちの知がどう形成されてきたのか、つまり、世界がなぜ今あるようにあるのかということの社会性や政治性を改めて確認できる。知が世の中の力関係によって生み出される部分があり、また知が力関係を作り出す部分があるということに注目すると、人はたいていその時代の枠内ですでに答えが出ていることを前提にして自然を探求するので、科学といえどもかなり幻想味を帯びてくる。というより、白人男性以外を人とも思わないのがアカデミックな態度であった時代(今もそうだろうか)、学問の名のもとに都合良くそして粘着質的・病的に

  • 左手爆弾

    素晴らしく良い本なのでみんな読もう。「科学は誰がやっても同じな客観的で普遍的な真理を扱っている」というのは思い込みであることを博物学を題材に明らかにしていく。本書が主に扱う17~19世紀の博物学者の圧倒的多数はヨーロッパ人の男性である。こうした人々がアジアやアフリカ、南北アメリカの動植物や人間を観察し作り上げたのが生物学的な分類だ。そこには彼らが持つバイアスが必然的に反映されている。とりわけリンネは伝統的なジェンダー観をそのまま自然の理解に反映させてしまった人物として批判的に描かれる。

  • ちり

    “自由派は女性を科学「好き」にしようとして、女子教育の改善と科学分野での女子の自負心の高揚を望んできた。しかし、徐々に、問題は女性の側ではなく、より広い文化とか科学精神にあるとされはじめた。ここ十年の研究で明らかになったことは、近代科学の種々の局面-文化、方法、世界観、優先順位-が女性の排除に寄与してきたことである”

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