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奴隷たちの秘密の薬 18世紀大西洋世界の医療と無知学

ロンダ・シービンガー

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784875025689
ISBN 10 : 4875025688
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

医学が「科学」になろうとしていた18世紀。カリブ海植民地は熱帯医学のフィールドワークの場となった。植物を使いこなし、独自の治療法を編み出した奴隷や先住民。彼らの医療知識を評価する一方で、その秘密を開示させようとするヨーロッパ人医師。知をめぐる交流と葛藤、搾取と抵抗の相互関係を科学史家ロンダ・シービンガーが分析する。

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kenitirokikuti

    図書館にて。訳者改題から。近代西欧人らのアメリカ大陸到達以前、イベリア半島(スペインとポルトガル)には奴隷制度があったが、英仏などでは年季奉公の制度であって、奴隷制度はなかった。新大陸の英仏殖民地でも黒人奴隷を導入し始めると、それらの国々では奴隷国の解放奴隷の身分に関する規定がないので後から作られていった。当初は解放奴隷も自由市民としていたが、徐々に雑婚を防ぐように傾く。最新の遺伝子調査によると、新大陸への黒人奴隷は男性の方がやや多かったが、残った遺伝子は黒人女性由来がやや多いそうな。

  • ちり

    “科学および医学における研究の優先順位は、社会的・政治的な状況に応じて決まった。特定分野の研究から誰が利益を享受しーそして誰が享受せずー何が証拠となるのか、証拠はどのように解釈されるのかはすべて権力体制に依拠していた。大西洋世界の医療複合体の中でヨーロッパ人医師は、医学実験や熱帯の砂糖プランテーションを支配していた過酷な労働体制において、黒人と白人の身体は互換可能なのかを議論することで、農園主の経済的な利害に応じようとした”

  • Arte

    大西洋奴隷貿易中に、知識がどのように伝わったのか、伝わらなかったのかを廻りくどく語った本。西インドに連れて来られたアフリカ人の薬物知識は、アフリカ由来なのか、アメリカ先住民由来なのか、西インドを支配していたフランス人由来なのか、その後支配したイギリス人由来なのかって、結局記載が少過ぎて特定できないし、その薬物が有効なものかも分からないし、だから何なんだ、という感じだったが、夫によれば大事なことかどうかはどうでもいいらしい。

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