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ベ-ト-ヴェンの生涯

ロマン・ロラン

User Review :3.0
(1)

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784003255629
ISBN 10 : 4003255623
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2010
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Product Description

少年時代からベートーヴェンの音楽を生活の友とし、その生き方を自らの生の戦いの中で支えとしてきたロマン・ロラン(一八六六―一九四四)によるベートーヴェン賛歌。二十世紀の初頭にあって。来るべき大戦の予感の中で、自らの理想精神が抑圧されているのを感じていた世代にとってもまた、彼の音楽は解放のことばであった。(岩波書店)

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ベートーヴェン中期作品の「傑作の森」の名...

投稿日:2021/04/22 (木)

ベートーヴェン中期作品の「傑作の森」の名づけ親である文豪による楽聖の伝記。現在ではベートーヴェン研究も進んだので、不滅の恋人の推定等本書の記述は不正確になっている箇所もある。ロランがベートーヴェンをモデルに書いた長編小説「ジャン・クリストフ」と併読するのも一興。

トロ さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • のっち♬

    少年時代以来その音楽に救われてきたベートーヴェンは著者にとって魂の伴侶であり、人生と人類への愛の輝かしい象徴だった。鳴ってるつもりでピアノを弾いていたり、即金送付で咽び泣いたりと胸を打つ逸話や文献・書簡の抜粋は運命と戦うベートーヴェンの魂の叫びを濃密に抽出している。追求される創造的要素は『ジャン・クリストフ』への布石となる。持病、悲恋、困窮、甥の放蕩など不遇と苦悩に満ちた生涯は勿論、第九を頂点とする名曲への言及や感謝にも最大限の共感と愛情が溢れている。歴史家見地よりも情熱が先走った趣きも読み物としての味。

  • 新地学@児童書病発動中

    苦しみの連続だったベートーヴェンの人生を、ロマン・ロランが敬愛をこめて綴る。耳の病気だけではなく、腹部の病気も抱えていたことはこの本を読んで初めて知った。肉親として愛情を感じていた弟の子供との諍いも痛ましい。数々の苦しみに屈することなく創作活動を続けたベートーヴェンの生き方に、強く励まされる。私が強く心を動かされたのは、自分のためではなく、他人のためだけに曲を作り続けるというベートーヴェンの無私の精神だ。ロランもこの精神を本書の中で強調している。ベートーヴェンの気高さを、たとえ僅かであっても学びたい。

  • syaori

    作者の描くベートーヴェンは天才を知る傲岸な、同時にそれを人々に役立てたいと願う人物で、失恋や聾疾、困窮と不幸を絶え間なく与えらえ、しかしその意志の力でその「一切を超えたところへ自分を高めようと」戦うその人生が辿られます。この戦いはあらゆる国や時代で全ての者がやっていると作者は言う。人生の短さや幸福の脆さ、その苦悩が彼の音楽の中にあり、しかしそこで高貴な雄大なものに昇華されているのだと。作者はこの苦悩の勝利を語ることにより運命に翻弄される人間の意志と徳性の勝利を願っていて、作者の希望と理想の漲る一冊でした。

  • KAZOO

    ベートーヴェンを敬愛している作家ロマン・ローランによるベートーヴェンの生涯について書かれたものです。ロマン・ローランは自分の作品の「ジャン・クリストフ」にその面影を反映させています。この本はそのベートーヴェンの生涯ばかりではなく有名な「ハイリゲンシュタットの遺書」「手紙」「思想断片」も収められています。またローランの講演録「ベートーヴェンへの感謝」もありその傾倒ぶりがよくわかります。

  • イプシロン

    ひとりの人物を50年にもわたって崇敬し、その人が歩んだ生涯を真摯に調べたなら、多少の美化や神格化は止むをえないだろう。だから、この小冊子にはロランが抱いたベートーヴェンへの偏愛が無いとはいえない。が、ひとりの人物とそこまで真摯に向け合ってきた事実の前に、謙虚になれないなら本書を読む意味は薄いとえるだろう。一人物と向き合うということは、すなわち己自身と向き合う事でもあるからだ。――運命。それに掴まれたのは、ベートーヴェンだけだなく、ロランもまたそうだったのである。苦悩しのたうち回り、諦念するしかないと知る。

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