ロバート・ダーントン

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検閲官のお仕事

ロバート・ダーントン

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622096634
ISBN 10 : 4622096633
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Content Description

時代と場所を越えて検閲制度に着目した、出版文化の比較史研究。検閲は、国家の書籍流通のあらゆる側面に浸透し、書物を作り出す力となっていた。調査対象はブルボン朝フランス(18世紀)、英領インド(19〜20世紀)、東ドイツ(20世紀)の三国家。史料が語る言論統制の中には、著者と検閲官との交渉・協力という、いわば共犯的で意外にも人間くさいやりとりの痕跡が多くみられた。書物史の大家ダーントンの、野心的歴史叙述。

【著者紹介】
ロバート・ダーントン : 1939年ニューヨーク生まれ。専門は、書物の歴史、近代フランス史。ハーバード大学卒業後、オックスフォード大学でフランス史を専攻し、Ph.D(歴史学)取得。1968年から2007年まで、プリンストン大学で歴史学の教鞭を執る。2007年から2015年まで、ハーバード大学教授、およびハーバード大学図書館長を務め、現・名誉教授。著書に『禁じられたベストセラー―革命前のフランス人は何を読んでいたか』(近藤朱蔵訳、2005、新曜社。全米批評家協会賞受賞)などがある

上村敏郎 : 獨協大学外国語学部教授。ウィーン大学博士課程修了。Dr.Phil.筑波大学特任研究員を経て現職。専門は啓蒙期ハプスブルク史

八谷舞 : 亜細亜大学法学部講師。トリニティ・カレッジ・ダブリン博士課程修了(Ph.D.)。日本学術振興会特別研究員(PD)、東京大学助教を経て現職。専門は近現代アイルランド史、ジェンダー史、読書史、図書館史

伊豆田俊輔 : 獨協大学外国語学部准教授。東京大学大学院総合文化研究科修了。博士(学術)。専門は東ドイツ史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 紙狸

    2023年刊行。18世紀のフランス、19世紀の英国植民地支配下のインド、共産主義独裁の東ドイツという、3つの権威主義的体制における検閲官の働きについて論じる。関心のある東ドイツの部分を読んだ。検閲を担当する省、省を指導する党の担当部、その上には党政治局ーというのが検閲する当局側の組織。作家、出版社の編集者も検閲を意識して仕事をしていた。作家・出版社が創造的で当局が弾圧していたといった単純な図式はあてはまらず、それぞれのポジションの人間がそれなりの願望や利害で動き、部分的な協力も成り立っていた。面白かった。

  • Mark.jr

    ・ディストピアものなんかでは、もうすっかりお馴染み感のある検閲官。その時代による仕事を辿った本です。 ・本が王様に捧げる高級品であった300年前のブルボン朝のフランスでは、文章の校正などの品質管理の仕事もやっていたというが、興味深い。 ・直近の時代として、社会主義下の東ドイツも取り上げられていますが。実は検閲官もできる限り本を出そうと四苦八苦していたというのが、一筋縄ではいかないというか、一体誰が幸せになる秩序なのかと思ってしまいます。

  • takao

    ふむ

  • EasternCat10

    R.ダーントン著、上村、八谷、伊豆田訳「検閲官のお仕事」読了 革命直前のブルボン朝フランス、インド大反乱からWW1直前までのインド帝国、70年代以降東ドイツを例に、検閲システムや、そこに現れる非公式的なネットワークを比較的に論じている。 ここで著者は検閲を出版システムの侵略者として論ずるのではなく、かと言って現代の事象と並べて相対化もしない。原題の副題からもわかるように、著者は検閲を出版システムの一形態と位置付けると同時に、権力が検閲を通し出版システム全体を規定していくという検閲像を提示している。

  • 水海 瞬

    フランス革命前のブルボン朝、イギリス領時代のインド、東ドイツの3つの体制下の検閲の比較している。検閲は著者と検閲官の共犯関係が浸透していたと指摘(純然たる強制力で運営される体制は存在しない。どんな体制も筋金入りの信者が必要) 一方で、検閲をどこにでもあるものとして、相対化することを戒めている。「検閲とは本質的に政治的なものであり、国家が振りかざすものなのである」

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