ロバート・スキデルスキー

Individuals/organizations Page

Books

じゅうぶん豊かで、貧しい社会 理念なき資本主義の末路 ちくま学芸文庫

ロバート・スキデルスキー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480511119
ISBN 10 : 4480511113
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

資本主義の下では資本の蓄積が自己目的化し、大企業は利益拡大にひた走る。結果、富める者だけが富み続け、雇用は不安定になり、格差が拡大する。成長の果実のおこぼれが一般庶民にもたらされないことは、ここ数十年の現実が証明済だ。であるならば政府が目指すべきは経済成長ではなく、国民の暮らしの質を上げることなのではないのか。著者らはその実現のために、余暇を生む労働時間の短縮、一定水準の暮らしを保障するベーシックインカムの導入、際限なき人間の欲望を抑えるための広告課税等の法整備を提案する。成長神話が叫ばれ続ける日本でこそ読まれるべき提言。

目次 : 第1章 ケインズの誤算/ 第2章 ファウストの取引/ 第3章 富とは―東西の思想を訪ねて/ 第4章 幸福という幻想/ 第5章 成長の限界/ 第6章 よい暮らしを形成する七つの要素/ 第7章 終わりなき競争からの脱却

【著者紹介】
ロバート・スキデルスキー : 経済史家。ウォーリック大学名誉教授、英国学士院会員、貴族院議員。ケインズ研究の世界的権威

エドワード・スキデルスキー : 哲学者。エクセター大学講師。専門は道徳・政治哲学。ロバート・スキデルスキーの子息

村井章子 : 翻訳家。上智大学文学部卒業。経済学の古典新訳を多数手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • みねたか@

    「貪欲やとめどない欲望が下劣で汚いとは見做されず、社会の仕組みにとって正常かつ必須で、さらには社会の活力の象徴だとさえ考えられている」。アダムスミスが先鞭を告げ、ジョンロックが一般化し、二度のオイルショックで定着した経済学を倫理から切り離す流れ。この暴力的な潮流から脱却するために「良い暮らし」の価値観の共有とその為の方策を提唱。説得力あり。しかし本書の日本語版刊行から8年を経過したが、世の状況はさらに劣化しているようで不安焦燥を感じる。次なる社会の構築に向けた新しい潮流は何処にあるのでしょう?

  • 双海(ふたみ)

    ケインズの誤算、幸福という幻想、成長の限界、よい暮らしを形成する七つの要素、終わりなき競争からの脱却etc. 単なるイデオロギー批判ではなく、古今東西の哲学から智慧を探る姿勢が特徴。知的好奇心を刺激してくれる本。とてもよい。

  • 百十一

    成長主義、資本主義に対する批判を読みたくて手に取った。この辺に関しては、絶対的ニーズと相対的ニーズに分けて議論しているところは面白かったが、特に目新しいものがあったわけではない。一方で、幸福の最大化にも批判を向けており、著者の主張に賛成できるかどうかは別にして、そこでは目を引くような議論がいくつかあった。毎晩のようにパーティーをして豪遊したグレンコナー卿は、死ぬ間際に、自分の人生には意味のあることは何もなく、ただ毎日パーティーのように過ぎ去っただけだった、と言ったらしい。

  • ニッポニテスは中州へ泳ぐ

    ☆=3.5/5 安易な連想かもですが宇沢弘文の思想に近い物を感じました。あくまで生活の豊かさの手段として市場を捉える。  

  • Bevel

    ロールズにしてもセン・ヌスバウムにしても「よい暮らし」の外的条件にとどまっている。手段ではなく目的そのものを論じるギリシャ・ローマの考え方をいかに公共政策に導入するかという感じ。自由主義が前提する「自由」の形式性への批判が面白かったな。具体的に「よい暮らし」を形成する七つの要素をカントの道徳法則と似たような基準で選んでいくのだけど、7つの要素の「独立性」の条件は全然満たせてないように感じた(人格、余暇、安定、自然との調和、尊敬は結構密接に連関してないかしら…?)。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items