ロバート・オッペンハイマー

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原子力は誰のものか 中公文庫

ロバート・オッペンハイマー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122075122
ISBN 10 : 4122075122
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

第二次世界大戦中、ロス・アラモス研究所所長として世界で初めて原爆を完成させ、「原爆の父」と呼ばれたオッペンハイマー。
戦後、原子力委員会のメンバーとなるが、アメリカの水爆開発に反対の立場を表明し、公職を追放された。原爆の父はなぜ水爆に反対したのか?

天才物理学者が全存在をかけて、政治・社会・科学のあり方を問う。〈解説〉松下竜一・池内 了

(目次)
まえがき/原子力時代と科学者/核爆発/今日の問題としての原子力/とわられぬ心/原子兵器とアメリカの政策/科学と現代
〈付録〉
オッペンハイマー追放の経過(訳者)/米国原子力委員会事務総長 ニコルズ少将の書簡/オッペンハイマーの弁明/現著者について(訳者)

文庫版への訳者あとがき

パンドラの箱をあけた人 松下竜一
解 説 池内 了

【著者紹介】
ロバート・オッペンハイマー : アメリカの理論物理学者。ハーバード、ケンブリッジ大学等に学び、カリフォルニア工科大学等の教授に就任。多数の研究者を育成した。第二次大戦中はロス・アラモス研究所所長として原爆を世界で初めて完成し、「原爆の父」と呼ばれる。戦後、原子力委員会の中心メンバーとなるが、アメリカの水爆開発に反対の立場をとったため、国家への忠誠を問われ、公職から追放された。のち政府はフェルミ賞を贈呈し、この措置を事実上撤回した

美作太郎 : 1903年、熊本生まれ。東京大学法学部卒業。日本評論社編集局長を経て、新評論社長、会長。89年、死去

矢島敬二 : 1930年、東京生まれ。東京都立大学理学研究科修士課程修了。日本科学技術研修所などを経て、東京理科大学経営学部教授。工学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ホシ

    オッペンハイマーの主張を示す45年から56年までの講演録や雑誌記事が収められます。要するにオ氏は原子力の国際管理を訴えるわけですが、実に回りくどくて分かりにくい。アメリカの学者にありがちな勿体ぶった分かりにくい文章で、それゆえに共感を得にくいのではないかとすら思ってしまう。とはいえオ氏が歯止めの効かない開発競争を危惧したことは私は評価して良いと思うのですが、解説の松下氏・池内氏はオ氏に対して手厳しい。まあ、57年に出版された本なので戦争の記憶が生々しく残っていた時代背景を考えると、それは仕方なのかな。

  • ベンアル

    帰省した時に父親から借りた本。原子爆弾の父オッペンハイマーの戦後の講演、公職を追放される前の書簡について日本語訳したものを掲載している。オッペンハイマーは原爆投下には肯定的であったが、水爆については破壊力が大きすぎること、原爆の高度化が今後重要であることから反対であった。しかし、元共産党員であったことも相まって公職を追放された。

  • バーニング

    映画の副読本として最適だと思う。オッペンハイマーの危惧の強さは原子力の威力やエネルギーにこそ向けられており、放射能や原爆症に対する感情はない。逆にここの部分が重要な科学者であり行政官だった人の生の声だと思う。原爆投下に対する感情も強いものではなく、憐憫の情を求めるのは難しいのだろう。

  • 冷やしたぬき蕎麦はじめました。

    オッピー自身の言葉を知りたくて読みました。原子力の国際管理を訴える講義を何度もしてはいるけど、人体や土地に対する放射能の影響についての説明は皆無。原子爆弾はその熱エネルギーと爆発力に注目し、原子力利用による利益の大きさしか語られていないところを見ると放射線に対する危機意識は無いと思える。巻末付録の松下竜一さんと同じ思いを抱きました。

  • chuji

    久喜市立中央図書館の本。2024年4月改版。単行本1957年中央公論社刊、文庫2002年中公文庫。読書中にNHKからビックニュース!『原爆の開発を指揮した理論物理学者、ロバート・オッペンハイマーが、終戦の19年後に被爆者とアメリカでしたが面会し、この際、「涙を流して謝った」と、立ち会った通訳が証言している映像が広島市でみつかりました。 研究所の部屋に入った段階で、オッペンハイマーは涙、ぼうぼうたる状態になって、『ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい』と本当に謝るばかりだった。』ビックリしました。

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