ロナルド・H・フリッツェ

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捏造される歴史

ロナルド・H・フリッツェ

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784562047642
ISBN 10 : 456204764X
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2012
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

オカルト本の定番アトランティス伝説、人種差別と結びつくカルト宗教の天地創造説、歴史叙述に新たな論争を巻き起こした『黒いアテナ』…人々を大いに魅了し、論争を巻き起こしてきた、ある種の歴史の学説の系譜がある。それらはどのように産み出されたのか。何が問題なのか。

目次 : 第1章 アトランティス 疑似歴史の母/ 第2章 「新大陸」は誰のものか?―古代アメリカ大陸の発見と定住にまつわる疑似歴史/ 第3章 天地創造説のなかの人種差別と疑似歴史1―マッドピープル、悪魔の子、クリスチャン・アイデンティティー/ 第4章 天地創造説のなかの人種差別と疑似歴史2―マッド・サイエンティスト、ホワイト・デビル、ネーション・オブ・イスラム/ 第5章 疑似歴史家の共謀―プソイドヒストリア・エピデミカ/ 第6章 『黒いアテナ』論争―歴史はフィクションなのか

【著者紹介】
ロナルド・H・フリッツェ : 米国アラバマ州アセンズ州立大学歴史学教授

尾沢和幸 : 英語・フランス語翻訳者。1953年、東京生まれ。1976年、早稲田大学政治経済学部卒。日経ナショナルジオグラフィック社編集部に勤務後、現在、フリーの翻訳者、編集者として活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • HANA

    所謂、擬似歴史について論じられたもの。ここで取り上げられているのは「アトランティス」「クリスチャン・アイデンティティ」「ネーション・オブ・ムスリム」「太古に宇宙人が文明を伝えた説」「黒いアテナ」。其々の発祥からどのように発展していったかを論じているので、非常にわかりやすい。また最近の学説についても触れられているのもありがたい。上記のうち「アトランティス」以外はマルコムXとか『神々の指紋』とか断片的な知識しかなかったため、読んでいて楽しかった。しかし学問と政治が結びつくと非常に厄介だなあ。

  • らくだ

    ここに書かれている擬似科学提唱者の皆さん、山っ気があって、金銭と名声に貪欲、頭はいいけど学術的な研究は苦手こんなかんじでしょうか。ある意味、魅力的といえなくもない。彼らの唱える説は、ロマンティックでわかりやすくてマイノリティのコンプレクスを癒す効果もある。だからこそ時間を越えて支持されるのだろう。(^_^;)

  • 釈聴音

    トンデモ本好きならばよくご存じのネタから、日本ではほとんど知られていないアメリカ独自の〈疑似宗教〉、「クリスチャン・アイデンティティー」と「ネーション・オブ・イスラム」まで、詳細かつ執拗な検証が繰り広げられる。特に「クリスチャン・アイデンティティー」運動に関する章はかなり衝撃的。また、ネーション・オブ・イスラム運動の初期に日本軍の軍人が組織に接近していたという点も興味深い。

  • nata

    各章はトピックの紹介、主な文献とその著者の来歴、論争の推移という構成で淡々と進む印象。「クリスチャン・アイデンティティー」「ネーション・オブ・イスラム」や、コロンブス以前のアメリカについては、他であまり目にしたことがないので新鮮だったが、全体的に細かい話が続いて私には辛かった(意義はあると思うけど)。デニケンが「自分の金と他人の金をきちんと区別できない人物」で、テーマパークまで作ってたとは驚いた。

  • うえ

    第5章までは筋の通ったオカルト批判だが6章からイデオロギー賛美になるある種のトンデモ本。すなわち政治(学)や歴史(学)や宗教(学)にも明確で唯一な科学的真理があるというスタンス。「『黒いアテナ』はあたかも、「すべての知識-あるいはわれわれが学問研究の成果として知識とみなすもの-はイデオロギーに過ぎない」と主張しているように見えるからだ」まあ反権威主義的権威主義なんだろうが…

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