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反日 東アジアにおける感情の政治

レオ・チン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784409241370
ISBN 10 : 4409241370
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

近年アジアで繰り返された「反日デモ」を見るたびに、多くの日本人はこう感じたのではなかったか。「なぜいまだに我々は憎まれるのか?」と。本書はその要因を、戦後日本の脱植民地主義の失敗と、グローバル資本主義による東アジアの成長、そしてそれらの事態に対する日本社会の徹底的な無知にみる。台湾に生まれ、日本で育った著者が、東アジア全域をフィールドに日本への複雑な感情を多様な切り口で描き出し、対話と和解への道を探る。

目次 : 序章 東アジアの反日主義(と親日主義)/ 第1章 ブルース・リーとゴジラが出会う時―帝国横断的なキャラクター、反日主義、反米主義、脱植民地化の失敗/ 第2章 「日本鬼子」―中国における反日主義の条件とその限界/ 第3章 恥辱の身体、身体の恥辱―「慰安婦」と韓国の反日主義/ 第4章 植民地時代へのノスタルジーまたはポストコロニアル時代の不安―「光復」と「敗北」のはざまにいるドーサン世代/ 第5章 “愛という名のもとに”―批判的地域主義とポスト東アジアの共生/ 第6章 もう一つの和解―親密性、先住民族性、そして台湾の異相/ エピローグ 反日主義から脱植民地デモクラシーへ―東アジアにおける若者の抗議運動

【著者紹介】
レオ・チン : 荊子馨。1962年台北生まれ。カリフォルニア大学サンディエゴ校にてPh.D取得。現在、デューク大学アジア・中東研究学部教授

倉橋耕平 : 1982年生まれ。関西大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。創価大学文学部准教授

趙相宇 : 1993年ソウル生まれ。京都大学大学院教育学研究科教育学環専攻博士後期課程修了。博士(教育学)。立命館大学産業社会学部特任助教

永冨真梨 : 1979年生まれ。同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科博士後期課程修了。博士(アメリカ研究)。摂南大学外国語学部外国語学科講師

比護遙 : 1996年生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程在籍、日本学術振興会特別研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • さとうしん

    国内政治・国際政治よりは、中国・韓国・台湾の映画作品などから、それぞれの「反日主義」「親日主義」の表象を見出していく。両者をそれぞれの国民性・民族性と結びつけるのではなく、日本の植民地主義からの脱却の失敗や、我々日本社会の徹底的な無知と関連付けて議論している。エピローグに示された和解、そして和解のための対話への道筋は、私にとってはそうあるべきものだが、「普通の日本人」にとっては反発を覚えるものだろう。

  • 原玉幸子

    著者は、公文書や歴史的事実よりも映画や評論等の文芸分野の作品を例に、自身の賛否を意見していますが、延々と持説を述べるのではないので、論説というよりは研究書っぽく、右左で極端な見解や主張があり態度の表明が難しい慰安婦問題や、中国や韓国と違う台湾の「親日」に就いての、日本人内々からの視点でない冷静さが有難いです。著者がエピローグで語る、文化や発信ツールの異なる若者世代の手による、東南アジア諸国のあり姿の構築への期待が、私の「一に外交、二に外交、三四が…」の政治的意識に近いことを祈念します。(◎2022年・春)

  • wiki

    タイトルへの問題意識と、オビの引用を見て買ってみたが、内容の堅苦しく難しい表現に閉口した。これは前提として知っておくべき論文が多出で、英文を訳した感が強く残る生硬な(忠実な?)表現も相まって読みきれなかった。この本に触れる前に他のこの分野に関する論を理解しておく必要があると思う、オビに書かれた問題意識は散見されるのに、その中に入れない感じが強すぎた。

  • くまパワー

    ビカミングジャパニーズを書いたレオチンの新作。主に表象文化論の研究法で、東アジア各地の親日と反日の生成を分析し、ポストコロニアルや新自由主義や男権主義また中国の台頭などの要素の相互作用から理解した。でも表象文化論の研究法で実証性が少ないし、個別の小説や映画から大きな議題を分析することはやはり足りないと思う。文本内容の分析は良いが作成の経緯や注目する原因も重要だ。そして右翼系版元の台湾人の口述を使うやはりおかしいと思う。最後に日港台の青年の対話は国家外の主体性を議論し、でもそんなにむざむざじゃないと思う。

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