レイチェル・クシュナー

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終身刑のロミー 小学館文庫

レイチェル・クシュナー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784094066692
ISBN 10 : 4094066691
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

貧困な家庭で愛情に恵まれず、ドラッグや万引きを繰り返し、ストリッパーになったロミー・ホール。ストーカーを殺した罪で逮捕され、幼き息子を残したまま、一生塀の外に出られない身となった。カリフォルニア州スタンヴィル女子刑務所では、暗澹たる余生を過ごす囚人たちが、あの手この手で生きる希望の糸口を探している。ロミーは絶望の果てに、最愛の息子に会うため脱獄を企てるが…。2018年フランス最高の文学賞「メディシス賞」(外国小説部門)受賞、「ブッカー賞」最終候補作!格差社会の底辺で生きる人々の姿を浮き彫りにした傑作プリズン・ノヴェル。

【著者紹介】
レイチェル・クシュナー : 1968年、アメリカ合衆国オレゴン州生まれ、ロサンゼルス在住。2008年「Telex from Cuba」でデビュー。処女作、第2作とも全米図書賞の候補となり、第3作となる『終身刑の女』は仏メディシス賞(外国小説部門)を受賞。欧米で最注目作家のひとり

池田真紀子 : 1966年、東京都生まれ。上智大学法学部卒。英米ミステリーを中心に訳書は多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    ストーカーを殺した事で終身刑を言い渡され、最愛の息子と引き離されて収監されたロミー。人生を諦めて過ごしていた彼女だが、息子を預けていた母親が事故死した事で脱獄を決行する。しかし・・・。彼女の生まれた時からずっと貧乏籤を引かされたような人生が綴られるにつれ、刑務官のように彼女を断じる事ができなくなる。また、格差によっておざなりになる裁判制度や妊婦とその赤ん坊ですら人間扱いされない出産シーン、「男っぽい女性」ではなく、女性として認められた「女性っぽい男性」を一緒にさせない為に暴動が起きた場面に絶句。

  • ヘラジカ

    この世は弛緩した地獄なのではないかと思わせる筆致。主人公であるロミーの来歴は勿論だが、それを取り巻く人物たちの人生は同じくらい閉塞的で強烈だ。物語の枠組み自体に取り立てて変わったところはないのに、それぞれが背負う罪過の重みと密度が、この作品を凄まじく迫力のあるものにしている。ここで描かれる人々の「特別感のなさ」がまた恐ろしい。たまたまピックアップしただけで、この世界にあってはありふれた生涯なのではないかと錯覚する。重厚感ある群像劇。いきなり文庫で出版されるような小説ではないだろう。第四部は特に辛かった。

  • かんやん

    なぜヒロインは人を殺め終身刑となったのか。彼女の過去(カリフォルニアの殺伐とした底辺の生活)と現在(女子刑務所のシステムと仲間の囚人たちの人間模様)を描いて、大変読み応えがあり、安易にミステリを持ってきて読者を引っ張ったり、サスペンスでハラハラさせないところも大変好ましい。又、刑務所の文学の講師(下層階級出身)の外からの視点を導入することで、作品が重層的になって、格差社会と犯罪の関係についてじっくりと考えさせられる。ただ犯罪の動機や裁判の経緯など色々と解せない点が出てくるし、結末は自分的には残念だった。

  • コージー

    ★☆☆☆☆タイトルとあらすじに惹かれて手に取ってみたが、期待はずれだった。ストーリーの本筋はどのにあったのだろう。おそらく山場は後半なのだろうが、時間がもったいないから300ページほどでリタイア。獄中の話やドラッグの話など、日記のように脈絡のない話が、まさに『綴られている』だけなので、途中で飽きしてしまった。この文体は私には合わなかった。

  • 原玉幸子

    男女二人の主人公の人生が交錯するかと思いきや結局劇的な展開は無く、彼女は不幸や不条理を背負い込み只々不遇でした。エンターテインメントとして「期待を裏切る」結末は分からなくもないですが、向き合う感情としては、「期待通り」にハッピーエンドであって欲しかったです。私は、米国人は文芸を通じてその世代の人間の精神性を浮かび上がらせる描写に長けていると思っていて、本作品が持て囃されることから言えば、既に米国を覆う人々の感情が、或る種のじとーっとした不幸との膜に包まれてしまっているのかも知れません。(◎2021年・秋)

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