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ビトナ ソウルの空の下で

ル・クレジオ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784861828874
ISBN 10 : 4861828872
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2022
Japan

Content Description

田舎町に魚売りの娘として生まれ、ソウルにわび住まいする大学生ビトナは、病を得て外出もままならない裕福な女性に、自らが作り出したいくつもの物語を語り聞かせる役目を得る。少女の物語は、そして二人の関係は、どこに辿り着くのか―。ノーベル文学賞作家が描く人間の生。

【著者紹介】
J・M・G・ル・クレジオ : 1940年、南仏ニース生まれ。1963年のデビュー作『調書』でルノドー賞を受賞し、一躍時代の寵児となる。その後も話題作を次々と発表するかたわら、インディオの文化・神話研究など、文明の周縁に対する興味を深めていく。2008年、ノーベル文学賞受賞

中地義和 : 1952年、和歌山県生まれ。東京大学教養学科卒業。パリ第三大学博士。東京大学名誉教授。専攻はフランス近現代文学、とくに詩(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • やいっち

    ル・クレジオによる韓国の首都ソウルを舞台の小説。彼には韓国を舞台の小説は初めてではない。招きもあり、韓国の街を相当に歩き回ったとか。土地勘もあって、ただの旅行者の印象に留まるものではない。むしろ異邦人だからこそ、本国人(の特に若い人)が見失った土俗的で自然に霊を嗅ぎ取る文化、日常の中に輪廻転生を生きる文化を効果的に物語に取り込んでいる。

  • 踊る猫

    いずれ私たちは死ぬ。端的なこの事実をどう受け取るべきか。サロメに向けてビトナは瑞々しい物語を語る。その物語の中では物語作家は自由に彼らの運命を描くことができる(場合によっては運命に抗い「転生」を語ることもできる)。その「語る」行為を通してビトナは死というどこまでも個人的な現象から、その分断を超えたメッセージを伝えんとしているかのように思う。「分断」を超えた「対話」ないし「コミュニケーション」はこの作品のキーワードではないだろうか。誰かに対して語る時、人は自身の中にまだ「希望」が眠っていることに気付かされる

  • かもめ通信

    ノーベル賞作家ル・クレジオの小説 Bitna, sous le ciel de Séoul (2018)の全訳。物語の舞台は韓国の首都ソウル。登場人物はすべて韓国人という設定だ。残酷さも苦みもたっぷり含んでいるはずなのに、なぜだかとても静かで穏やかで、時折うっとりするような甘みさえ感じさせる物語。こういう物語は、いつも、というわけではないけれど、しっくりぴったりくるときがある。私にとってはどうやら今がそのときのようだった。

  • アヴォカド

    ソウルに住む大学生ビトナが、『千夜一夜』のシェヘラザードのように、病で外出の出来ない女性に物語を語る。女性歌手ナビの話が私は好きだった。

  • だいふく

    図書館で出会った本。背表紙のタイトルが光の加減で全く見えず、逆に気になって手に取ってしまった。 ソウルが舞台。大学生のビトナは、病気で動くことのできない年上の女性のために、自作の物語を語る仕事を得る。本編に挟まれるいくつかのビトナ自作の物語は、韓国の社会的問題、宗教、死生観など盛りだくさん。いいところで語りが止まってしまうところがもどかしく、待たされる側のつらさに共感してしまう。 ナビ、キティの話が好き。

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