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楽園の夕べ ルシア・ベルリン作品集

ルシア・ベルリン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065332290
ISBN 10 : 406533229X
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

人生を物語に刻んで。
ロングセラー『掃除婦のための手引き書』(2020年本屋大賞翻訳小説部門第2位)、『すべての月、すべての年』に続く待望の短編集。

「彼女の書く文章はほかの誰とも似ていない。読むものの心を鷲づかみにして、五感を強く揺さぶる。読んだときは文字であったはずのものが、本を閉じて思い返すと、色彩や声や匂いをともなった「体験」に変わっている。(中略)まるで自分もそこにいて、それらを見、聞き、感じたような錯覚にとらわれる。それほどに、彼女の言葉の刻印力は強い。」(「訳者あとがき」より)

【目 次】
オルゴールつき化粧ボックス 
夏のどこかで 
アンダード あるゴシック・ロマンス
塵は塵に
旅程表
リード通り、アルバカーキ
聖夜、テキサス 一九五六年
日干しレンガのブリキ屋根の家
霧の日
桜の花咲くころ
楽園の夕べ
幻の船
わたしの人生は開いた本
妻たち
聖夜、一九七四年
ポニー・バー、オークランド
娘たち
雨の日
われらが兄弟の守り手
ルーブルで迷子
陰 
新月






【著者紹介】
ルシア・ベルリン : 1936年アラスカ生まれ。鉱山技師だった父の仕事の関係で幼少期より北米の鉱山町を転々とし、成長期の大半をチリで過ごす。3回の結婚と離婚を経て4人の息子をシングルマザーとして育てながら、学校教師、掃除婦、電話交換手、看護助手などをして働く。いっぽうでアルコール依存症に苦しむ。20代から自身の体験に根ざした小説を書きはじめ、77年に最初の作品集が発表されると、その斬新な「声」により、多くの同時代人作家に衝撃を与える。90年代に入ってサンフランシスコ郡刑務所などで創作を教えるようになり、のちにコロラド大学准教授になる。2004年の誕生日に逝去

岸本佐知子 : 翻訳家。2007年、『ねにもつタイプ』で講談社エッセイ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • アキ

    「掃除婦のための手引書」「すべての月、すべての年」も良かったが、この本も22編の短編ルシア・ベルリンらしい良さを感じました。去年読んだ「百年の孤独」のマジック・リアリズムと見紛うがごとく、チリ、メキシコ、ニューヨーク、パリなどで著者が実体験した事実から紡ぎ出された物語りは、俄かには信じ難い結末もある。事実の羅列に、著者の挟む一言が効果的である。「たった一つの言葉、一つの仕草でその後の人生が変わることがある」裕福な家庭で生まれ、チリサンチアゴからアメリカに渡り、数度の離婚をし、アル中にもなった人生を思う。

  • buchipanda3

    「なんて素敵な、めくるめくカオス」。ほんと人生ってやつは先が分からんね。指南書なんてない。あるのは酒と煙草とジャズ&ソウル。テキサス、チリ、メキシコ、NY、パリも生活した著者の人生が垣間見える短篇集。どの篇からも彼女のしなやかで気骨溢れる心を感じた。弱い自分に凹んでも譲れない自分だってある。子供には最大の愛情。愛した者はとことん愛す。彼女には愛が必要、言葉が必要。ホープとかケイシーとか彼女が愛しんだ人物の存在感が良い。かつての楽園だろうか。「味わう、嗅ぐ、聴く、触れる」。ボサノヴァのリズムが果てなく巡る。

  • どんぐり

    ルシア・ベルリン3冊目。前2作に比して「おもしろい!」とはいえない落穂拾いの作品22篇。ほぼ文字を追っただけの干からびた読書体験。表題作の「楽園の夕べ」は、映画『イグアナの夜』のロケにメキシコに来たジョン・ヒューストン監督と出演陣の話が出てくる。エヴァ・ガードナー、スー・リオン、それにリチャード・バートンとエリザベス・テイラーの会話。そこに真夏の夜の夢か、エヴァ・ガードナーが服を脱いで横たわっているなんて、ありえないショートストーリー。

  • ネギっ子gen

    【「エレガンスと残酷さの融合こそは日本の神髄だとミシマも言っていましたしね」:「陰」の一節】『掃除婦のための手引き書』『すべての月、すべての年』に続く、邦訳第3弾となる短編集。今作では22篇を収録。生涯に書いた短編は76。ということは、作品集はこれがラストか。うーむ……。「ルーブルで迷子」で、<子供のころ、自分に眠りが訪れる瞬間をなんとかしてとらえようとした。横になってじっとその時を待つが、次に気づくともう朝だった。大人になるまで、ときどき思い出したようにこれをやってきた>と。この感じって、わかる…… ⇒

  • seacalf

    待ちに待ったルシア・ベルリンの3作品目。彼女らしさは勿論健在、ルシア・ベルリンの文章は読み手の心を鷲掴みにして唯一無二の場所へ連れて行ってくれる。どうしようもなく悲惨な状況でも不思議と悲壮感はなく、その世界にどっぷりと浸らせてくれる。でも『掃除婦のための手引き書』と『すべての月、すべての年』の方が読んでいて吸引力と多幸感があったかな。とはいえ、この世にはルシア・ベルリンのような語り手がまだまだ他にもいるし、この先も読めるかもしれないと思うだけで、何だか世の中捨てたもんじゃないなと思えてくる。

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