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ブリス・モンタージュブリスモンタージュ エクス・リブリス

リン・マー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560090954
ISBN 10 : 4560090955
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

中国出身の米国作家による第一短篇集。暴力と存在の孤独という主題が前作『断絶』より前景化され、観察と物語の凄みが際立つ八篇収録。

【著者紹介】
藤井光訳 : 1980年大阪生まれ。北海道大学大学院文学研究科博士課程修了。東京大学文学部・人文社会系研究科現代文芸論研究室准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • こーた

    日常に潜む暴力。DV、女性への、そしてルーツへの偏見と差別、マイクロアグレッション。ひとつひとつは軽い痛みでも、ずっと引き摺る。ふとした瞬間に思い出され、引き摺られてしまう。軽い?そう思うのは僕が男性だからだ。何年経っても消えないのなら、それは決して軽くない。おや?あれ?奇妙な違和が積み重なって、ズレていく感覚が愉しい。落とした「オレンジ」が見つからない、「オフィスアワー」に訪ねる研究室の穴の先には残像が潜んでいる。異界は日常のすぐ隣にある。タイトルは映画の用語だそうだが、どの短篇も映画の手法や理論を⇒

  • たま

    イーユン・リー、ハ・ジンさんを読み、中国系アメリカ人作家3人目。リン・マーさんは前の二人よりも若く、83年生まれ、生まれは中国だが幼児期に親と渡米した第2世代らしい。たぶんそれゆえイーユン・リーやハ・ジンが描いた家族のしがらみは薄く、しがらみが薄い分、人々の孤独が深い印象を受けた。ちょっと不思議な、幻想小説風の作風だが、孤独のリアルを読み手に伝える手段としての幻想の用い方が巧みで感心する。唯一〈リアル〉な「北京ダック」は何重もの語りの仕掛けで幻惑された。2022年全米批評家協会賞受賞。

  • キムチ

    移民文学・・と言うカテに入るのだろうか、アジア系合衆国作家を数人読んできたが、この方は若手。翻訳者藤井氏の入れ込みも感じた。既読の移民文学より1枚ベールを脱ぎ帝国主義への道を粛々と進む合衆国の中の彼らの孤独断絶感が刃のように刺さる。入っている8編何れも非日常的場面でありながら、恋愛、妊娠、帰国更に日常的空間、時間が記号で象徴されたり抽象的喜怒哀楽がモチーフ化されている。$$$が恰も芸術のように字面に踊るのは悲愴寂寥というより滑稽、冷めたユーモア感。この表題、初めて耳にして意味が?映像作家の新造語との事。

  • 天の川

    短編集。中国系アメリカ人女性作家による現実と非現実が交錯する世界に、不安定な気持ちを掻き立てられる。中国系の人々が出会わざるを得ない差別がそこここに顔をのぞかせる。中国人家庭の頑なさも。特に好きだった2編、『オフィスアワー』は母校に助教として戻り、恩師の研究室を使うことになった彼女の前に現れた元教授が教える幻想空間、『北京ダック』は、創作科の授業での他人の体験を作品とすることについての話し合いからスライドしていく、ベビーシッターをしている家で居直り強盗に遭った母の体験がズシリときた。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    「ロサンゼルス」は一緒に住んでいる百人の元カレや言っている事がドル記号で変換される投資家の夫という非現実感に酔いそうになる。だが、これすらも小説を際立たせている。何故なら過剰な非現実感で装飾していかないと、この物語の後に残るは、現実への寂寥ばかりなのだから。「オレンジ」のDVの元カレ、アダムとその彼女たちとの振るった/振るわれた暴力への記憶や意識の差異はまさに現実にごろごろ、転がっている。「北京ダック」はシュールだけど、現実にあったら凄く、嫌だ。そして「G」はカポーティーの「ミリアム」を彷彿とさせるホラー

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