リュドミラ・ウリツカヤ

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陽気なお葬式 新潮クレスト・ブックス

リュドミラ・ウリツカヤ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105901240
ISBN 10 : 4105901249
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

舞台は1991年夏、猛暑のニューヨーク。亡命ロシア人で画家のアーリクの重病の床に集まる五人の女たちと友人たち。妻として、元恋人として、愛人として、友だちとして、彼らはアーリクとともに歩んだ、喜びと悲しみに満ち、決して平坦ではなかった人生の道のりを追想する。ウォッカを飲み、テレビで報道される祖国のクーデターの様子を観ながら。そして、皆に渡されたアーリクの最期の贈り物が、生きることに疲れた皆の虚無感を埋めていく…。不思議な祝祭感と幸福感に包まれる中篇小説。

【著者紹介】
リュドミラ・ウリツカヤ : 1943年生れ。モスクワ大学(遺伝学専攻)卒業。『ソーネチカ』で一躍脚光を浴び、96年、フランスのメディシス賞とイタリアのジュゼッペ・アツェルビ賞を受賞、01年には『クコツキイの症例』でロシア・ブッカー賞を受賞した。また『敬具シューリク拝』でロシア最優秀小説賞(04年)とイタリアのグリンザーネ・カヴール賞(08年)を、『通訳ダニエル・シュタイン』でボリシャ・クニーガ賞(07年)とドイツのアレクサンドル・メーニ賞(08年)を受賞

奈倉有里 : 1982年東京生まれ。関東学院大学講師。専門はロシア詩、現代ロシア文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ケイ

    舞台はニューヨーク。しかし登場人物はほとんどロシア人。亡命者も混じってる。死にかかった画家をかこむ女たち。妻に愛人に昔の恋人に近所の外国人、そしてまだ若い女の子。彼女に託された事は容易に想像できるのに、実際にそれが始まるとウルッとした。ロシア人ならでは?のカリカチュアをこうやって描けるのはやはりロシア作家ならではだろう。なぜか最後は、さりげなく万歳!って気持ちになった。

  • 遥かなる想い

    亡命ロシア人画家アーリクの死に纏わる関わった人々との物語である。アーリクの 死を目前にした 人々の明るさが妙に 気持ち良い。 人々に愛されたアーリクの魅力を全く 感じることなく、物語は進む… 死の哀しさよりも 生きる喜びを讃えている …そんな作品だった。

  • どんぐり

    ソヴィエト連邦崩壊後にロシア人作家ウリツカヤがNYで暮らすロシア人コミュニティを描いた小説。病院で死ぬのは嫌だと医者に告げ、アパートに戻ってきたロシア人の画家が、アトリエのある部屋で過ごす最期の日々。彼を看取る妻、元サーカス団員の元恋人と15歳の娘マイカ、ロシア語教師の愛人、神父、古くからの友人など彼と近しいロシア人が起居し最期を共にする。みんな、なんらかの事情でロシアを出てきた人々だ。「陽気にやってくれよ!」とテープから流れるロシア亡命者の声と大団円のエンディング。作中にヨシフ・ブロツキーも出てくる。

  • めしいらず

    誰に対しても曇りのないまなこで接するだけ。特別なことなど何もしない。そんな主人公の周りには、彼を愛し幸福を運ぶ人でいつもいっぱいだ。今置かれている状況を根っからの人間愛で肯定的に捉えるのは才覚だろうか。人生の中で必ず出会う痛苦。それを避けて通ることはできるけれど、あえて受け止めることもできる。痛みによってすら人は立っていられるもの。その只中にあるときに感じるのは、今を生きている実感だから。間違いを悔い、蟠りを抱えていても、時の流れと共にいつか解され末期を迎えられる。互いを思いやり受け入れ合う清々しい物語。

  • のぶ

    最後まで読んで、タイトルがぴったりの作品だと思った。この本、葬式が人生の晴れ舞台として書かれていると感じたから。主人公の画家、アーリクが終焉の時に集まる妻、愛人、元恋人等、奔放に生きたであろうメンバーとして。話はそんな生き方と、辛い時代の祖国の描写が描かれているが、全体に漂う独特の宗教観。どんな宗教かは解らない。終盤に向かうにつれ帯にもあるが、本当に不思議な幸福感に満たされてくる。難しい本かと思ったが、ごく自然に読む事が出来た。良い本だった。

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