リチャード・o・プラム

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美の進化

リチャード・o・プラム

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784826902168
ISBN 10 : 4826902166
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「美のための美」はなぜ進化したのか?メスが美的感覚をもとに配偶者を選び、オスを改造していく―世界的鳥類学者が刺激的な新説を提唱し、華麗な鳥の羽から人間の同性愛まで、従来の進化論では解き明かせない美と性の謎に斬り込む野心作。ピューリッツァー賞(2018年)ファイナリスト。ニューヨークタイムズ紙「年間ベストブック10冊」(2017年)選出。

目次 : ダーウィンの危険思想―美の進化はニヒリズムか?/ 美の生起―セイランの羽はどうしてできたか/ マイコドリの求愛ダンス―行動と系統の生い立ち/ 美の革新と退廃―キガタヒメマイコドリの翼歌/ カモのセックス―雌雄の軍拡競争とレイプ/ 野獣が生み出した美―ニワシドリのあずまやの謎/ ロマンスよりもブロマンス―レックとオス同士の絆の進化/ ヒトに生じた美―装飾とペニスの謎/ 快楽の生起―ヒトと類人猿のオーガズムの進化/ 「女の平和」効果―女性の性的自律性と「美による改造」/ 同性愛の進化―ヒトの性的選り好みはどう決まるのか/ 美による生命観―芸術と優生学を考える

【著者紹介】
リチャード・O.プラム : イェール大学鳥類学教授、イェール・ピーボディ自然史博物館脊椎動物学部門主任学芸員。マッカーサー・フェローやグッゲンハイム・フェローなどを数々受賞

黒沢令子 : 鳥類生態学研究者、翻訳者。地球環境学博士。NPO法人バードリサーチで野外鳥類調査の傍ら、翻訳に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • やいっち

    本書は実質二部構成。前半は、鳥類に観る審美的進化の話。著者らの実証的研究成果を踏まえた記述。後半は、類人猿……人間の美的進化の話。本書での著者の主張は後半にあるようだ。本書では、主に鳥類の観察に基づき、欲望と誇示が共進化するダンスの結果、(鳥の羽や嘴などの)美がもたらされたと定義することによって、人文科学における美の概念を自然科学に当てはめてきた。これが主に前半。後半では、共進化的に捉えた美の概念が人文科学、特に芸術にあてはまるかどうかを確かめている。

  • ヘラジカ

    動物の美しさ、人間の美しさは、なぜ備わり、如何にして発達したか。進化論の構造や議論から発して、フェミニズムや同性愛、男女のオーガズムにまで踏み込んだ画期的な書。著者は飽くまでも「仮説」であることを強調しているように思うが、大変刺激的であり視野が拓くような読書であった。前半は動物番組的な面白さで、後半は社会の本質についていちいち首肯してしまうほど説得力がある。女性の審美的選択が男性を変えて来た、同性愛は父権社会を革新する存在だなんて、とても素敵で希望に満ち溢れた考えだ。素晴らしい名著。

  • Homo Rudolfensis

    ☆4.4 すごかった!!前半200頁は鳥類についてで、正直少し退屈でしたが、後半から人間の性進化の話になり、とても楽しかったです。途中で投げないで良かったなと思える本でした。マイコドリやカモメの研究から人間のメスの性的な自律性、同性愛の起源や父権社会の核など芋蔓的にテンポ良く引き摺り出されていくゾクゾク感が堪らなかったです。研究そのものの面白さはもちろん、構成も巧みでとにかく読んで良かった本でした。

  • kanaoka 58

    鳥類学者により、鳥の並外れた美への進化の研究を踏まえて、適応主義(自然選択により生息環境下で生存に適した機能のみが進化する)万能論が批判され、進化における性選択の重要性が主張される。 性選択では、メスの主観的経験、美の基準により、配偶者の選り好みが行われ、欲望と欲望の対象が共進化していく。 美とは、生物を惹きつけるものであり、その根幹に雌雄に分かれた性がある。 進化が生み出したこの多様な美の世界は、オスとメスの愛(欲望)の偉業の顕れでもある。

  • Votoms

    仮説が十分に検証されているわけではないが、本当に面白い仮説だと思う。ロナルド・フィッシャーのランナウェイ仮説を中心に据え、美はまさに美のために進化してきたのだということを様々な論拠から議論していく。動物の主観的な選択がそうした進化を促したという点では、動物倫理的にも大変面白い論点ともなりそうである。後半はフェミニズムと関連させながら、男の父権制と女性の性的自律は軍拡競争の関係にある、などの凄く興味深い事が議論されている。ヘンリック『文化がヒトを進化させた』に並ぶ知的快楽を与えてくれる一冊だった。

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