パラドックスの哲学

パラドックスは深刻な問題を提起する。歴史的に言って、パラドックスは人間の思考の危機や革命的な前進と結びついている。パラドックスに取り組むことは、単に知的なゲームに関与するというだけでなく、鍵となる問題の核心に真正面から向かうことでもある。本書の中で、著者は、いくつかの有名なパラドックスを読者に知らせ、それらに対してどのように応答できるかについて示している。これらの応答は、一層の深みにまで通じている。

目次 : 第１章　ゼノンのパラドックス―空間・時間・運動/ 第２章　曖昧性―山のパラドックス/ 第３章　合理的に行為する/ 第４章　合理的に信じる/ 第５章　集合と真理/ 第６章　受け入れることのできる矛盾はあるだろうか/ 付録１　その他のパラドックス/ 付録２　本文中の問いおよび付録１のパラドックスに対する若干の注意書き

【著者紹介】
Ｒ・Ｍ・セインズブリー : １９４３年生まれ。オックスフォード大学を卒業し、ＤＰｈｉｌを得た後、ロンドン大学ベッドフォード・コレッジ哲学講師などに就任。現在、ロンドン大学キングズ・コレッジ哲学教授

一ノ瀬正樹 : １９５７年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科哲学専攻博士課程修了。博士（文学）。現在、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部助教授（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）