リチャート・ロイド・パリー

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津波の霊たち 3・11 死と生の物語 ハヤカワ文庫

リチャート・ロイド・パリー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784150505691
ISBN 10 : 4150505691
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

英国人ジャーナリストは東北の地で何を見たのか?東日本大震災直後から被災地に通い続けた著者は、石巻市立大川小学校で起きた事故の遺族と出会う。児童74人と教職員10人は、なぜ津波にのまれたのか。さらに、被災地で相次ぐ幽霊の目撃談に興味を持った著者は、被災者のケアを続ける僧侶と巡り会う。大川小の悲劇と「霊たち」の取材はいつしか重なり合い…。遺族が原告となった裁判の後日談を伝える著者あとがき収録。英国ラスボーンズ・フォリオ文学賞受賞、日本記者クラブ賞特別賞受賞。

目次 : プロローグ 固体化した気体/ 第1部 波の下の学校(行ってきます/ 子どもたちはどこに?/ 地獄)/ 第2部 捜索の範囲(豊かな自然/ 泥/ 老人と子ども/ 説明/ 幽霊/ ほんとうに知りたいこと)/ 第3部 大川小学校で何があったのか(古い世界の最後の時間/ 津波のなか/ 三途の川)/ 第4部 見えない魔物(蜘蛛の巣都市/ 真実がなんの役に立つ?/ 津波は水ではない/ 宿命/ 険しく急な小道/ 思い出のとらえ方)/ 第5部 波羅僧羯諦―彼岸に往ける者よ(鎮魂/ 救済不落海)

【著者紹介】
リチャード・ロイド・パリー : 英“ザ・タイムズ”紙アジア編集長および東京支局長。1969年生まれ、英国・マージーサイド州出身。オックスフォード大学卒業(英文学専攻)。1995年に“インディペンデント”紙の東京特派員として来日。2002年より“ザ・タイムズ”紙へ。東京を拠点に、日本、韓国・北朝鮮、東南アジア地域を主に担当。これまでにアフガニスタン、イラク、コソボ、マケドニアなど27カ国・地域を取材し、イラク戦争、北朝鮮危機、タイやミャンマーの政変などを報じてきた。『黒い迷宮』は、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞の「最優秀犯罪実話賞」およびサミュエル・ジョンソン賞の候補作に選ばれ、邦訳版も大きな話題を呼んだ。また『津波の霊たち―3.11 死と生の物語』は、2018年ラスボーンズ・フォリオ賞、2019年日本記者クラブ賞特別賞を受賞

濱野大道 : ロンドン大学・東洋アフリカ学院(SOAS)タイ語・韓国語学科卒、同大学院タイ文学専攻修了、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 青乃108号

    英ザ・タイムズ紙東京支局長の著者が6年を費やして取材した3.11の記録。主に語られるのは震災遺構となった石巻市・大川小学校の悲劇である。すぐ裏手に小学生でも登れる山があったにも関わらず、何故、現場責任者の教頭は児童達を川側に避難誘導したのか。それはまさに津波に突っ込んでいく自殺行為であった。学校で子供を失った親達の悲しみ…ある女性は自力で子供を探す為に免許を取り自ら重機で土砂を掘り起こす。幾日も。事態は学校側の過失を訴えた集団訴訟へと発展、長い裁判の末漸く下された判決は。卓越した構成の読むべき1冊である。

  • ちえ

    書かれているその日の出来事、その重さ、苦しく何度も中断しながら読み終えた。作者は大震災時、東京にいた英国タイムズ誌東京支局長。震災直後から被災地に通い、何年にも渡り人々への取材を続けた。大川小学校で何がおきたか、生存者、遺族、地域に焦点を当て、同時に外国人ならでの視点で日本、日本人への分析は今まで読んだものに無かったもの。また日本人と「霊」との関係にも頷かされるところが多い。遺族や裏山に逃げ生き延びた子どもたちの今を思う。

  • まさ

    真摯な取材で現地の人たちの心情を捉え、客観的に状況をまとめていく筆者のルポが素晴らしい。大川小学校の訴訟問題など、自分の心に何かしら引っかかっていたもの、今まで見えていなかった部分も見えてきた。断片的な報道だけではなかなかわからない部分も伝わってくる。

  • Akki

    東北は大学4年間を過ごした地だ。私がいたのは日本海側だったが、卒業の翌年に、震災が容赦なく襲いかかった町の名や決壊した川の名は、さまざまな友人との故郷話で聞いたことのある場所だったから、他人事には思えなかった。あの頃の報道で特に心が痛かったのは、大川小学校の子どもたちの犠牲に関するものだった。可愛い形の校舎が泥や漂流物によって汚されている画像が、悲惨さを一層高めていた。規律正しい国民性だからこそ起きた、あまりにも辛い出来事である。大人は決して誤った規律で子どもを縛ってはならない。あの頃から強く感じている。

  • エル・トポ

    大川小学校の事はニュースで知っているつもりになっていた。被災者ひとりひとりの状況・立場も違えば、心情・行動も当然異なる。子どものご遺体が見つからず、自ら重機の免許を取り探し続ける女性教師は、訴訟を起こした人々を快く思わず、彼等が遺族の代表のように思われる事を疎ましく思っていた。当時(私も含めて)外部の多くの人々が称えた被災者の我慢強さを、英国人である著者が、それは政治に期待していないからであり、ウンザリしたというのは新しい視点だった。細やかな事実の取材の素晴らしさに対して、ラストの除霊だけ違和感を感じた。

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