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言葉の色彩と魔法

ラフィク・シャミ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784890139989
ISBN 10 : 4890139982
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

本書には、書き下ろし5編を含む59編を収録。子ども時代の回想、メルヘン仕立ての短編、民族のメンタリティを風刺的に書いたものなど、その多彩なラインナップは、絶妙なおかしみを漂わせながらも哲学的な視点で人間の真理をとらえています。その全編に、妻であり画家のロート・レープが絵を描いた、珠玉のカラー愛蔵版です。

目次 : 讃歌/ クォ・ヴァディス?/ 父のラジオ/ よその習慣/ 中性名詞/ 賞の推薦/ 空を飛ぶ木/ ぼくが建築家にならなかったわけ/ 森とマッチ/ 魔法の呪文〔ほか〕

【著者紹介】
ラフィク・シャミ : 1946年シリアのダマスカス生まれ。亡命後、1971年よりドイツ在住。1982年以降、作家として活動し、世界150万部のベストセラー『夜の語り部』などを発表。ドイツ語圏におけるもっとも成功した作家のひとりである。作品は33の言語に翻訳されており、多数の賞を受賞。『片手いっぱいの星』(岩波書店)でチューリヒ児童文学賞、また、ドイツ語を母語としないドイツ語作家に贈られるシャミッソー賞、近年には2010年に『愛の裏側は闇』(東京創元社)に対してIPPY(独立出版社書籍賞)ゴールドメダル賞、2011年には忘却に抗し民主主義を支援する文学に対して贈られるゲオルク・グラーザー賞などを受賞している

ロート・レープ : 1955年ドイツのヴュルツブルク生まれ。大学でドイツ文学、哲学、社会教育学を学ぶ。外国人のためのドイツ語教師として2年間働いた後、ミュンヘンの市電の運転士を6年間務める。現在は作家・画家としてマインツ近郊に在住

松永美穂 : 1958年愛知県生まれ。早稲田大学文学学術院教授。専門はドイツ語圏の現代文学・翻訳論・ジェンダー論。著書に『誤解でございます』(清流出版)、訳書には2000年に毎日出版文化賞特別賞を受賞した『朗読者』(新潮社)などがある。絵本の訳書には2015年に日本絵本賞翻訳絵本賞を受賞した『ヨハンナの電車のたび』(西村書店)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • らぱん

    パウル・クレーを思わせる表紙絵に惹かれジャケ買い。大型本で59の掌編すべてにカラーの挿絵付きという贅沢な作品。子供のころの回想、幻想的なお伽噺、説話、小咄、随筆など盛りだくさんだ。千夜一夜さながら、寝る前に少しずつ読んだ。中でも著者の出自のシリアと周辺の民族色の濃いエピソードが愉しかった。欧州と中東、その違いが起こす日常的で小さな事件を笑い話にして、普遍的な人間関係に落とし込み、そこから民族、文化、宗教、政治などを俯瞰できる。軽やかでありながら核心に迫り、なおかつ洒落が効いている。面白かった。↓

  • りらこ

    美しい絵と、濃い話。どこか冷めた目で描き出す人々の姿。カラーの絵はパラレルワールドのようで主題のついても考えさせられる。筆者の人生も考えてしまうし、おとぎ話の不思議な雰囲気も、異国的でありながら、ナマの人間ってきっとみな同じなんだなと感じる。ひとつひとつは小粒だけれど、濃い一冊だった。#Netgalley

  • 学び舎くるみ

    読み進めるうちに不思議な感覚に包まれる。クリスチャン色が濃い話が続く。子供の頃の懐かしい話をしていたと思ったら、亡命とか出てくる。ダマスカスからドイツに亡命したという。中東といえば、聖書と紛争しか思い浮かばず、そこで生まれて生きている人たちの生活を感じることが今までなかったせいだろう。アラム語を話す人がまだいたというのも驚いた。時に考え込み、時に声を立てて笑いながら読み終えた。肉屋の話と父の訪問の話が印象に残った。シャミの妻ロート・レープによる挿絵によって一層温かい雰囲気に仕上がっている。

  • ぱせり

    くすっと笑える小噺や風刺や皮肉、家族や故郷への思い、子ども時代への憧憬、季節や風景を詠った散文…ゆっくり読むのがいい。隙間の時間に一つ二つと時間をかけて楽しみに。どこでもぱっと開いたページから繰り返し読む。「語りの魔法使い」は、いつでも、どこからでも語り始め、たちまち別世界に連れていってくれる。

  • おだまん

    奥様の素晴らしい絵とともに多彩なお話の数々。薄くて短いけれどとっても濃い内容。何度も読み返して味が出る一冊だなぁと思います。

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