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ぼくはただ、物語を書きたかった。

ラフィク・シャミ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784867060285
ISBN 10 : 4867060283
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

1971年、紙の宝物を抱えてぼくはドイツに降り立った―。ミヒャエル・エンデと並び称されるドイツの児童文学者が初めて語る、亡命の50年と作家人生。

目次 : 始める前に…/ 新生/ 始まり/ 赤い隊列/ 悪夢/ カルチャーショック/ 大きな間違い/ 第二の亡命/ 禁止を乗り越える/ 多様化〔ほか〕

【著者紹介】
ラフィク・シャミ : 1946年シリアのダマスカス生まれ。亡命後1971年よりドイツ在住。1982年以降、作家として活動し、世界150万部のベストセラー『夜の語り部』や『空飛ぶ木』『言葉の色彩と魔法』(以上、西村書店)などを発表。ドイツ語圏におけるもっとも成功した作家のひとりであり、作品は30以上の言語に翻訳されている。1987年、『片手いっぱいの星』(岩波書店)でチューリヒ児童文学賞、1993年、ドイツ語を母語としないドイツ語作家に贈られるシャミッソー賞、2010年、『愛の裏側は闇』(東京創元社)でIPPY(独立出版社書籍賞)ゴールドメダル賞、2011年、忘却に抗し民主主義を支援する文学に対して贈られるゲオルク・グラーザー賞など、受賞多数

松永美穂 : 1958年愛知県生まれ。早稲田大学文学学術院教授。専門はドイツ語圏の現代文学・翻訳論・ジェンダー論。著書に『誤解でございます』(清流出版)、訳書に『朗読者』(新潮社)(毎日出版文化賞特別賞)、『夜の語り部』『ナミコとささやき声』『言葉の色彩と魔法』、絵本の訳書に『ヨハンナの電車のたび』(日本絵本賞翻訳絵本賞)(以上、西村書店)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Roko

    酷い言葉を彼に投げつける人たちは、自分がどんなに酷いことを言っているのか理解していないことが多いのです。自分がそう信じているから、ただそれだけの理由でアラブ人はこうであるはずだとか、お前はドイツ語で作品を書く資格はないとか、故国へ帰れ、などと言うのです。そういう人たちと関わるのがいかに嫌なことか、でも何と言われようと、自分はこうして生きて行くしかないのだとラフィク・シャミは語るのです。

  • かもめ通信

    シリアからの亡命作家ラフィク・シャミが2017年にドイツで出版した自伝的エッセイの翻訳版。 1971年3月、3分の1がぎっしり書き込まれたノートで占められているスーツケースを持って、作家はフランクフルトの空港に降り立った。もう二度と祖国には戻れないと覚悟して。 一つ一つの文章は短く、難しい言い回しもないが、とても読み応えがあって、あれこれ考えずにはいられない、素晴らしいエッセイ集だった。

  • spatz

    静かな怒りと闘志に溢れた本だったように思う。 著者はドイツでは有名なシリア出身の作家。<筆名の「ラフィク」は「仲間・友人」、「シャミ」は「ダマスクス人」の意>とwikiに出ていた。ダマスカスの人、という意味だったのか。なぜダマスカスという地名が随所に出てくるか腑に落ちた。亡命作家の苦悩。言語と自分との関わり。アイディンティティ。名前だけ知っていて物語を読んだことがなかったので、まず、彼の作品を手に取ってみなければと感じる。 副題にモザイクとあるように、断片的な思考の数々。

  • みそさざえ

    タイトルにひかれて手に取る。初めての著者だが、亡命作家としてのアンビバレントな様々な感情が強くまた時には皮肉な口調で綴られる。越境作家の中でも亡命作家は特別な感情があるのだろう。本来の「語り部」として書かれた童話も読んでみたい。

  • ののまる

    語り部の著作、本当に好きだった。亡命後のドイツでも同業者、同じ亡命者、ドイツ文学学者などなどから、こんな差別や嫉妬という苦難が…  「部族」の解説がいまの中東世界を理解するのにピッタリ。

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