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権力者と愚か者 Ft編集長が見た激動の15年

ライオネル・バーバー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784532358839
ISBN 10 : 4532358833
Format
Books
Release Date
September/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

2005年から2020年まで、コロナ禍以前の時代にフィナンシャル・タイムズ紙(FT)編集長として世界中の「権力の側」の人と対話する機会にめぐまれた著者は、世界金融危機、欧州債務危機、ポピュリズムの勃興、ブレグジット、トランプ米大統領就任、米中対立激化という特筆すべきニュースを最前線で目撃した。それは戦後世界秩序の崩壊だった。この間、伝統的メディアは塗炭の苦しみを経験した。若者は主流メディアを信頼しなくなり、ネットで情報を集めるようになった。一国の指導者が「オルタナティブ・ファクト」を広める時代に、デジタル・ファーストを実現した報道機関はいかにしてファクトに基づいた報道を届けられるのか。ブレア、ブラウン、キャメロン、メイ、ジョンソンといった歴代英首相のほか、トランプ米大統領、プーチン露大統領、メルケル独首相、モディ印首相、安倍首相といった世界的要人が登場。世界秩序の「破壊の現場」に立ち会った著者が日記形式で著した回顧録。

目次 : 第1部 金融の時代を生きる(2005年はじまり/ 2006年バブル・トラブル/ 2007年信用収縮)/ 第2部 崖から落ちた世界(2008年リーマン破綻/ 2009年アフターショック)/ 第3部 緊縮経済、レベソン、iPhoneの時代(2010年連立/ 2011年津波/ 2012年ニュー・メディア、オールド・メディア/ 2013年ハッピー・アニバーサリー/ 2014年王室のプランナー)/ 第4部 ブレグジットと右派ポピュリズムの勃興(2015年日経に加わる/ 2016年ブレグジット)/ 第5部 最終幕(2017年中心を保つ/ 2018年プレジデンツクラブ/ 2019年承継)

【著者紹介】
ライオネル・バーバー : フィナンシャル・タイムズ紙(FT)前編集長。2005年から2020年1月まで15年間にわたり編集長を務め、FTを紙の新聞社からデジタルを含むマルチ・チャネルで事業展開するグローバルな報道機関へと変貌させた。編集長時代には有料購読者数100万人を突破、数多の国際的なジャーナリズム賞にも輝いた。在任中、FTは2007年度と2017年度のブリティッシュ・プレス・アワードでニュースペーパー・オブ・ザ・イヤーに、2018年度と2019年度のブリティッシュ・ジャーナリズム・アワードでニュース・プロバイダー・オブ・ザ・イヤーに選出された

高遠裕子 : 翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Willie the Wildcat

    記者の視点で振り返る激動の15年。リーマンショックでは、空売り投資家とメディアの対比の件から「想像力」。議会招集時の「怠惰論法」にも自戒の著者。同様の視点が、米外交機密文書暴露などに見られる他紙の”後追い”。取材力と現代メディアの在り方が問われる感。一方、喧々諤々の取材対象とのやりとりは、意見の相違も当たり前。一線を超えたブラックロック創業者シュワルツマン氏と、粋な対応の大富豪グリーン氏が印象的。特に後者の”アーモンドケーキ”。主張が違う中で、如何に相互補完的な関係を築くかも取材力。

  • コニコ@共楽

    日経書評で好評だったので、手に取ってみる。リーマン危機、ブレグジット、コロナ禍と激動の時代にファイナンシャル・タイムズの編集長だったライオネル・バーバーの伝記。世界のVIPが続々と登場する。私は経済に疎く、拾い読みになってしまったが、FTが2013年から既に「デジタル・ファースト」によるオンライン編集していたとは、先見性を感じさせる。第4部の2016年10月のロシア、ナワリヌイとのインタビューから、トランプ大統領の当選、英国のEU離脱の決定と続く所は、その時の緊迫感が伝わってきて迫力だった。

  • confusion_regret_temptation

    愚か者(the damned)とは、著者がインタビューしてきた中の一部のセレブリティなのか、はたまた著者自身なのか。ファイナンシャル・タイムズ編集長を長く務めた著者の、正に歴史が動いた瞬間を切り取った名ドキュメント。英国人らしく、少しのユーモアと辛辣な皮肉と強烈な自負で描かれた大作でした。面白かったです。

  • Stevie G

    素晴らしいダイアリーです。世界を股にかけ、世の中を動かすジャーナリストの頂点としての日々の記録と、自分の2005年以降の行動を比較することができました。学生時代にこのような高いクオリティの本を読んだら、日経に入社して、必死に英語を勉強をして、FTに派遣されて、グローバルな視野を持ったジャーナリストを目指したのではないかと思います。個人的にも、1985年のロンドン赴任時からFTを読み続けてきて、確かにFTも垢抜けました。ただ、株主だから仕方ないですけど、日経・喜多さんにややおもねりすぎでしょうか。

  • K

    2005〜2020年のFT編集長であった著者の、要人との面談や要衝訪問、金融危機やブレグジットなど重大イベントの回顧録。本音と建前というのは日本特有の観念ではないと思わされるし、知性を駆使しながら薄氷を踏むような関係を構築しているように見える彼らは、壮大なゲームの中で自らに与えられた役割を演じているように見えた。成功すれば名声(と多くの場合富)が得られるみたいだけど…ニュースを追う生活から離れて懐かしさ半分、人間たちの虚無的で表層的な所業などどうでもいいという気持ち半分で、無責任に楽しみながら読んだ。

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