Piano Trios : Storioni Trio (2CD)

ストリオーニ三重奏団／モール：ピアノ三重奏曲全集

ハンガリー出身のエマヌエル・モールはコンサート・ピアニストとしてアメリカにわたり演奏活動を行い、1888年に結婚後イギリスに移住しましたが、ピアニストとしての熱意が薄れたため作曲に専念。コンサート活動から退き、ヨーロッパを広く旅しながら200曲以上の作品を書き上げています。第一次世界大戦後には楽器の発明に注力し、手鍵盤を上下2段に重ねたエマヌエル・モール式ピアノフォルテ（デュプレックス・カプラー・ピアノ）など新しい楽器の設計を試みています。
　このアルバムに収録された3つのピアノ三重奏曲は、モール熟練の作曲技法が見事に展開されており、明瞭で表現力豊かなメロディ、独創的なハーモニーが特徴です。ニ長調 作品74は明快なテーマから始まり、スタッカートが多用された軽快な第2楽章を経て、活力に満ちたフィナーレを迎えます。最初の妻アニタに捧げられたハ長調 作品81は、荘厳なメロディの第1楽章、瞑想的なラルゴ楽章を経て、ダイナミックなアレグロで締めくくられます。変ロ長調 作品89はパブロ・カザルスに捧げられた作品。穏やかなメロディから始まり、軽快なスケルツォ、抒情的なアダージョ、活動的なアレグロで終わります。1995年に結成されたストリオーニ三重奏団の演奏で。（輸入元情報）

【収録情報】
Disc1
モール：
● ピアノ三重奏曲ハ長調 Op.81
● ピアノ三重奏曲変ロ長調 Op.89

Disc2
● ピアノ三重奏曲ニ長調 Op.74

　ストリオーニ三重奏団
　　Bart van de Roer（ピアノ）
　　Wouter Vossen（ヴァイオリン／Laurentius Storioni、1794年クレモナ製）
　　Marc Vossen（チェロ／Giovanni Celoniatus、1730〜40年頃トリノ製）

　録音時期：2023年3月27-30日
　録音場所：Konzertsaal der Kulturstiftung Marienmunster
　録音方式：ステレオ（デジタル）