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西への出口 新潮クレスト・ブックス

モーシン・ハミッド

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105901622
ISBN 10 : 4105901621
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

破壊された故郷を脱出した若い恋人ふたりの前に現れる様々な岐路。新天地を求めるその旅の行方は―。あなたの隣にいる移民たちの物語。ロサンゼルス・タイムズ文学賞。

【著者紹介】
モーシン・ハミッド : 1971年、パキスタン・ラホール生れ。小学校時代の一時期をアメリカで過ごし、のちにパキスタンに戻るが、再びアメリカにわたってプリンストン大学およびハーヴァード大学ロースクールに学ぶ。卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに勤務する傍ら執筆をつづけ、2000年に小説Moth Smokeでデビュー。2007年発表のThe Reluctant Fundamentalist(邦題『コウモリの見た夢』)がブッカー賞の最終候補に残る。現在はラホールとロンドンとニューヨークを行き来しつつ創作を続け、著名な新聞や雑誌に政治や芸術に関するエッセイを寄稿している

藤井光訳 : 1980年大阪生れ。同志社大学教授。2017年、アンソニー・ドーア『すべての見えない光』で日本翻訳大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • アン

    内戦が拡大する街で、惹かれあっていくサイードとナディア。2人は破壊と殺戮から逃れるため、別の国へ通じるという「扉」を開けて、西へと国境を越えて移動します。監視ネットワーク、家族と故郷への想い、排外主義者、信仰…。扉は世界中にあり、様々な国に辿り着いた人々の姿も文中に挟まれ印象的です。深刻な移民問題にあふれる現代社会。抑制の効いた文体で描かれることで、岐路に立ち移動を巡って変化していく男女の心情が一層際立ち、心にしみてきます。「私たちはみな、時のなかを移住していく。」

  • 南雲吾朗

    コントロール不能な「どこでもドア」が世界中に無作為に置かれた状態の物語り。突然、難民が現れて、居住区を占拠しだしたら?私たちは、廃絶しようとするだろうか?それとも、難民も含めてうまく社会が回るように、彼らに職場を用意し、居住領域を設けるのだろうか?あらゆる人々、あらゆる宗教、習慣が混じり合う。いずれにせよ日常は崩壊し、混沌とした世界になるのだろう。文明と平和は、距離を隔てることで保たれているという事を実感するであろう。この小説は二人の若者に焦点をあてて書いてあるが、もっと深く考えさせられた。

  • ちえ

    ナディアとサイードは中東を思わせる街で知りあい恋人同士になるが内戦で街は荒廃、自由が制限され命の危険も感じるようになり…「扉」、SNS、、監視カメラ、ドローン…寓話?SF?設定に戸惑いながらも、読みながら二人と共に「扉」を抜け新しい土地へ。「扉」を通って世界のあちこちを移動しながら、常に両足が地面から浮いているような違和感。それは私にとって移民や難民というどこか遠く感じていた人達の事を想像させられるものだった。旅を続ける間に二人の関係性も変化していく。最後の章の美しさと切なさ。↓

  • ヘラジカ

    邦訳を待ち望んでいた作品。短いながら濃厚で煌めくような傑作。受賞歴や批評に違わぬ素晴らしい小説だった。終始貫徹するあまりに抑えられた文章が印象的。現代社会を誇張して生み出された「扉」の寓話的存在と、徹底してロマンチシズムを排した痛いほどリアリスティックな生活が絶妙に混ざり合って斬新な読書感だった。日本のサブジャンルで言うと"セカイ系"ということになるのだろうか。この強烈なディストピア世界で描かれるのが、単純な上手くいかない人間関係であることには感心させられた。ラストのなんとも言えない切なさも胸に沁みた。

  • あさうみ

    紛争や武力抗争はびこる土地から移民する側、受け入れる側の心理を書き起こす。移民する度に、家族や恋人との関係にひずみが生じるのはなんとも言いがたい哀愁ある。ラストの章で語られるのは希望か絶望か。どこでもドア的な扉が若干SF味を感じる。多くの都市に差し込まれる場面が散文的な印象も受けた。

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