ミヒャエル・シュトライス

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ドイツ公法史入門

ミヒャエル・シュトライス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784326404278
ISBN 10 : 4326404272
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「公法についての学問史」という視点の下、神聖ローマ帝国からヴァイマル時代を経て東西分断・再統一まで、600年にわたる憲法―国のかたち―を巡る学問の歴史を、行政法や社会保障、国際法・EU法などと連携させつつ描く、ドイツ公法史の金字塔。

目次 : 第1章 イントロダクション、対象、方法/ 第2章 ローマ法からの解放―国制法の法源論の変遷/ 第3章 揺籃期公法学の諸潮流/ 第4章 帝国公法学、自然法、国際法、「良きポリツァイ」/ 第5章 革命と王政復古の間の公法/ 第6章 パウル教会/ 第7章 帝国国法学/ 第8章 初期産業社会の国家における行政法/ 第9章 ヴァイマル憲法の下での国法学・行政法学/ 第10章 方法論争と一般国家学の諸流派/ 第11章 ヴァイマル共和国時代の行政法/ 第12章 ナチス国家とその公法/ 第13章 ドイツの法的地位、再建、二つの国家/ 第14章 新しい「価値秩序」と法治国家の再建/ 第15章 社会国家・介入国家としてのドイツ連邦共和国/ 第16章 ドイツ民主共和国における国法・国際法・行政法/ 第17章 ヨーロッパ法・国際法/ 第18章 再統一/ 第19章 グローバル化と国家の将来/ 第20章 終わりに

【著者紹介】
ミヒャエル・シュトライス : 1941年生まれ。2021年逝去。法学者。フランクフルト大学法学部教授(1975〜2006年)、マックス・プランク・ヨーロッパ法史研究所所長(1992〜2009年)。ルンド(スウェーデン)、トゥールーズ、パドヴァ、ヘルシンキ各大学名誉博士。バルザン章、プール・ド・メリット勲章等

福岡安都子 : 1977年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。東京大学大学院法学政治学研究科助手を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • うえぽん

    公法+法史と言う新分野を開拓した第一人者が、大学初年生にも理解できるよう、2000頁以上の研究成果をコンパクトに再編集した本。17世紀に良き秩序の総体(ポリツァイ)について論じた学問の一部がポリツァイ法、その後の行政法に分化した歴史や、ナチスや東独での学問的中断、戦後の社会国家化や民主主義との関係性等を簡潔に説明。近年の国民国家の輪郭の変化により公法が再び私法、刑法と強い結び付きを持つ中、国家と憲法、行政と行政法を再統合させ、支配と自由、国家と社会の相互作用に関心を向けるよう説く姿に歴史家の信念を見た。

  • 馬咲

    公法が独立の法分野として成立し学問的対象となっていく過程、ドイツ法学の抽象化・体系化志向や「法治国家」理念形成の経緯、現代公法学の直面する諸問題等が簡潔に記されている。「法治国家」は「法の支配」と比べ権力の介入に積極的な面を持つ概念だが、介入を憲法の目的(基本権の保護)に向けて制御すべく、戦後ドイツは連邦憲法裁判所を核とする司法制度を発展させた。それは司法の政治に対する強い影響力(監視者を越えた「建築家」的役割)を承認する、教科書的「三権分立」の理解からは異質な制度だが、切実な歴史的反省が反映されている。

  • フクロウ

    2024年現在に「完成型」としてお出しされるドイツ憲法学を見ている身からすると、1989年のベルリンの壁崩壊以前の東ドイツ憲法学や、1945年以前のナチス政権下の憲法学すらよくわかってなかったと思い知らされる。それ以前の国法学の伝統も含め、憲法、行政法、国際法(EU法も含む)の通史を、今では誰も気にしないような細かいポリツァイ法令や今では忘れさられた二流、三流の学説も含めトータルに描出、位置付け、中世から現在までのドイツ公法史を綴っていく本書は、ドイツでは画期的とされるが、日本だと中田薫の業績が既にある。

  • 261bei

    ローマ法以来の伝統ある私法と違うのはもちろん、国制史ないし憲法史(=政治制度の記述)とも異なる、ドイツにおける「公法」を成り立たせる言説をトータルに追跡した著者の4部作を初心者向けにダイジェストした本。ドイツにおいて「公法」が成立した原因は、教会の分裂によってHREを教会以外に定礎する必要に迫られたことにある。結果として、国制に関する法(⇒憲法)、国際法、自然法論、ポリツァイ学(⇒行政学・行政法)が成立。18〜20世紀の政治史の中で専門分化しその姿を変え、現在もEUやグローバル化との関係で変化しつつある。

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