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異端カタリ派の歴史十一世紀から十四世紀にいたる信仰、十字軍、審問 講談社選書メチエ

ミシェル・ロクベール

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062585026
ISBN 10 : 4062585022
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

東欧発祥で、十二世紀、南仏ラングドックで大展開した宗教運動=カタリ派。二元論的であり、現世を悪とするグノーシス的とされるその教義には、謎が多い。カタリ派の誕生・発展から異端審問・迫害・殲滅にいたる三世紀の歴史―アルビ地方で展開された、もうひとつのおぞましい十字軍とカペー朝フランス王国によるラングドック併合が同時進行したのである。知られざる異端の経験した驚愕の歴史を明らかにする、カタリ派研究の第一人者による最良・決定版の訳書。

目次 : 第1部 二元論的異端の勃興(ボゴミル派からカタリ派へ/ カタリ派社会とその教会/ イノケンティウス三世―前代未聞の十字軍)/ 第2部 十字軍(シモン・ド・モンフォールあるいは電撃戦争/ 城争奪戦/ トゥールーズの孤立 ほか)/ 第3部 異端審問(異端審問の誕生/ 迫害と抵抗/ アヴィニョネの大虐殺 ほか)

【著者紹介】
ミシェル・ロクベール : 1928年8月7日、フランス・ボルドー生まれ。ミシェル=モンテーニュ高校を卒業、学士号(哲学)を取得、六年間教職に就く。『南仏日報』で、芸術欄を担当。中世オック地方の歴史と文化研究の専門家。カタリ派研究協会の名誉会長

武藤剛史 : 1948年生まれ。京都大学大学院博士課程中退。フランス文学専攻。現在、共立女子大学文芸学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 塩崎ツトム

    宗教的問題は、政治的縄張り争い・権益争いにいともたやすくすり替えられる。その政治的間隙の合間、一時だけサンクチュアリが生まれるが、その先にあるものは、結局のところ、熾烈な弾圧だけだった。現世は悪神が作ったものというカタリ派の思想を一体だれが、根っこまで否定できようか?それと「薔薇の名前」にも登場したベルナール・ギー、「そんなに残忍な人ではなかった」みたいに語られることはあるが、もはや風前の灯になったカタリ派残党に対する姿勢は、まさに地獄の業火である。強きを助け、弱きは徹底的に挫く。

  • MUNEKAZ

    選書で700ページ越えというボリューム満点の一冊。書名通り異端カタリ派がいかにして弾圧され、根絶されたかの記録なのだが、同時にラングドック地方を巡るアラゴン王国とフランス王国の鍔迫り合いであり、王権と教皇権の争いでもある。独立した領主としての地位を守るため、教皇やフランス王、アラゴン王を天秤にかけ、表裏比興に振舞うトゥールーズ伯レモン6世と7世親子は、まさに本作の隠れた主役。結果としてこの親子の頑張りが、カタリ派を守護することになっている。とっつきやすい題材ではないが、フランス成立の裏面を知れる面白い本。

  • はる

    カタリ派をテーマにした小説は少し読んでいた。この厚巻でカタリ派という信仰運動が異端に落とし込められた宗教であったということを知る。原始はバルカン・カルパチア辺りから広がる広大な信仰活動で、西ヨーロッパには破壊された山砦だけが残された。15世紀オスマン帝国に征服されイスラムに改宗したボスニアにはカタリ派の墓石が残されているという。ギリシア哲学の物質論や二元論的世界観を主題するキリスト教活動は、全ての信仰者に労働義務が科された平等意識に満ちた平和な信仰世界を築いていただろうという。

  • hide

    教科書では十字軍で弾圧されたとのみ触れられる、異端としてのカタリ派(南仏での二元論的キリスト教改革運動)。本書ではその教義・組織・生活・貴族層への浸透という在りし日の姿に始まり、アルビジョア十字軍による容赦ない征服と、その後の陰惨な異端審問によって宗教組織が根絶されていくさまを詳細に記述する。ほとんどの史料は異端審問官によって記された供述書であり、勝者の都合によって語られる敗者の無念を感じずにはいられなかった。/南仏はもともとアラゴンの影響が強く、北部とは文化も言語も違ったというのは目から鱗だった。

  • カケル

    カタリ派の知識が不足してたので先にこっちを読んだら、面白くて満足し『オクシタニア』放置してた。

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