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イルストラ-ド

ミゲル・シフーコ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560090169
ISBN 10 : 4560090165
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2011
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

亡命作家が死体で発見され、執筆中の小説の原稿が消えた。作家の教え子ミゲルは真相を求めてフィリピンに赴くが、探索は迷宮入りする…。新世代作家による、鮮烈なデビュー傑作長篇。マン・アジアン文学賞受賞作品。

【著者紹介】
ミゲル・シフーコ : 1976年、フィリピンのマニラ生まれ。アテネオ大学で英文学学位とコロンビア大学でクリエイティヴ・ライティング修士号を取得、アデレード大学で博士号を申請中。処女作の『イルストラード』は、2008年に“マン・アジアン文学賞”(イギリスの“マン・ブッカー賞”のアジア版)受賞をはじめ、多数の文学賞を受賞して高い評価を受け、世界各国で翻訳出版されている。現在はモントリオール在住

中野学而訳 : 1972年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科。欧米系文化研究専攻単位取得退学。東京女子大学現代教養学部専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • かもめ通信

    まるで万華鏡のような小説だった。のぞき込むたびに違う模様が現れる。読み始めた当初は、いささか凝り過ぎなのでは……と思わないでもなかったが、読み進めていくうちに、一見バラバラな情報に思えたそれぞれのパーツが絡み合うことで、フィリピンという国の様々な側面が浮かび上がってくることに気がつき目を見張る。時系列に追ったわけでも、一つの道筋をたどったわけでもないのに、19世紀末の独立戦争時代から現代までのフィリピンの近現代史を鮮やかに語りあげ、少数の富裕層による寡頭政治というその暗面をもあぶりだす。面白かった。

  • Porco

    複数の時制の文章が入れ子状に出てきて、途中からストーリーを見失ってしまいました。

  • スミス市松

    フィリピンを代表する作家クリスピン・サルバドールの死の真相と彼の失われた小説の遺稿を求めて、数年ぶりに故国の地に降り立ったミゲル・シフーコ(著者と同名の主人公)の探求の旅が始まる。小説はクリスピンの数々の著作、ミゲルが書き続けているクリスピンの伝記、新聞記事、ネット掲示板の書き込み、無数のTVチャンネル描写、コミックノヴェル、ミゲルの探求を語る謎の三人称記述など、とにかく多様な色彩と素材で編みあげた重層的かつ複雑なテキストとなっており、(続)

  • ハチアカデミー

    A フィリピンを代表する作家が生前に書き上げた傑作の原稿を探すため、語り手は故郷へ帰る。スペイン、アメリカ、日本の植民地であった過去を持つ混沌とした文化のるつぼであるマニラと、そこで生活する若者たちを主題に、ポリフォニックな語りが繰り広げられる。世界共通のポップカルチャーを散りばめつつ、架空の本からの引用や日記、語り手の書いた小説や新聞記事など、互いに関連し合うかにみえる断片が積み重ねられていく。技術であるとともに、その多様な文体がマニラを象徴している。政治も文学も恋愛も一緒くたになった青春物語である。

  • みか

    <2013年4月読書会課題本>作者はフィリピン出身の若手で、本作はデビュー作。ブッカー賞のアジア版であるマン・アジア賞受賞作品。アメリカ在住のフィリピン人青年が主人公。彼の恩師である亡命フィリピン人老作家が死に、主人公は作家の遺稿を探して、フィリピンに渡る。その旅の中で、作家の人生がたどられ、作家の父・祖父を振り返ることで、スペイン独立戦争時代から現代までのフィリピン史がたどられる。作家の人生をたどると同時に、主人公の半生も幼年期から現在までたどられる。

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