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国連と帝国 世界秩序をめぐる攻防の20世紀

マーク・マゾワー

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784766422436
ISBN 10 : 4766422430
Format
Books
Release Date
July/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

国連は無力なのか?覇権を争う帝国の為政者たちは、国連に何を託したのか。20世紀ヨーロッパ史の大家マゾワーが描く、「「逆説」の理想的国際平和機構論」。

目次 : 第1章 ヤン・スマッツと帝国主義的インターナショナリズム/ 第2章 アルフレッド・ジマーンと自由の帝国/ 第3章 民族、難民、領土 ユダヤ人とナチス新体制の教訓/ 第4章 ジャワハルラール・ネルーとグローバルな国際連合の誕生

【著者紹介】
マーク・マゾワー : 1958年ロンドン生まれ。オクスフォード大学で古典学と哲学を専攻。ジョンズ・ホプキンス大学で修士号、オクスフォード大学で博士号を取得。現在コロンビア大学教授。ギリシャを中心とするバルカンの専門家であるにとどまらず、20世紀ヨーロッパ史の世界的権威である。「フィナンシャル・タイムズ」紙、「インデペンデント」紙などの寄稿者でもある。バルカンを扱ったInside Hitler’s Greece:The Experience of Occupation,1941‐44(1993)、The Balkans:A Short History(2002)、Salonica,City of Ghosts:Christians,Muslims and Jews,1430‐1950(2004)で次々と権威ある賞を受ける

池田年穂 : 1950年横浜市生まれ。慶應義塾大学名誉教授。専門は移民論、移民文学、アメリカ社会史。ティモシー・スナイダー『赤い大公―ハプスブルク家と東欧の20世紀』(2014年度「義塾賞」)、『生寡婦』(2002年度「カナダ首相出版賞」)など多数の訳書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 八八

    国際連合というと国際連盟の失敗から学び、アメリカの主導の下で""新たに創設された国際機関""である。というのが、教科書的な説明である。しかし、著者はそれに対して疑問を投げかける。国際連合は国際連盟と地続きであり、アメリカの主導によってではなく、その青写真はイギリスによって描かれたものであるとマゾワーは論じる。ふたつの国連の創始者は、その組織をイギリス帝国を再構築することを当初目指したものであった。その為に、彼は国際連盟、国際連合の創設に関わったヤン・スマッツを起点として考察する。

  • seer78

    国際連合の由来を戦前の国際連盟の「続きの章」として読み直す。その媒介となるのが、本書で知ったヤン・スマッツなる南アフリカの政治家。その経歴の奇抜さ、イギリス「連邦」を世界唯一の道義的共同体の雛形と見なすアイデアの広がり、実に興味深い人物。マイノリティの権利擁護の観点が国連で衰退し、代わって米英ソ三大国の安全保障理事会と新興国家群のナショナリズムの対立構図が鮮明となる。帝国の継続を断ち切ったインドのネルーの活躍に国連の潜在能力が垣間見えたが、その後の機能不全に⤵︎ ︎醒めた視線によるイデオロギー分析の傑作。

  • Hiroki Nishizumi

    やはり連合軍は有力構成帝国の前ではイニシアティブをとれないのでは

  • MUNEKAZ

    国連と帝国主義の関係について、英連邦の視点から。南アフリカのヤン・スマッツらはWWT後、英連邦をモデルに西欧中心の国際機関として「国際連盟」の設立に尽力し、WWU後も英米ソの三大国を中心とした帝国主義的な組織として「国際連合」の発足に関わっていく。結局スマッツの夢は南アでの人種差別問題と米ソの対立で破れるが、代わりに台頭したインドのネルーら「第三世界」の諸国も東西冷戦の中で分裂と対立をしていく。こうした国連の変遷を「弱さ」と見るか「臨機応変さ」と受け取るか。なかなか考えさせられる一冊だった。

  • 穀雨

    二度にわたる世界大戦の惨禍を繰り返さないため、アメリカ主導で設立されたという従来の国連理解を覆し、これにイギリスの植民地主義者が大きな役割を果たしていたことを明らかにしている。母国の衰退という事態に直面した彼らは、成長著しいアメリカを引き入れた上で大英帝国をも含む世界連邦の樹立を企て、結果的にこれが今日の国連に発展した。こうした見方もできるのかとうならせる、目から鱗の内容だった。

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