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資本主義リアリズム 増補版

マーク・フィッシャー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784911288153
ISBN 10 : 4911288159
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

刊行直後から多くの人々を魅了し、熱狂的な読者を獲得してきた名著が増補版で再刊!

●千葉雅也推薦!!
●毛利嘉孝、木澤佐登志による書き下ろし解説を収録!!

【資本主義が拡大するほど、うつ病が増える?】
「資本主義の終わりよりも、世界の終わりを想像する方がたやすい」資本主義リアリズムの世界で、社会のしわよせはどこへ向かうのか──?ひとつの答えはメンタルヘルスだった。
社会の問題を個人の問題にすり替え、メンタルの問題を化学物質の問題にすり替えることで力を得ながら前進する資本主義の構造を鋭く美しい筆致で暴く。

後期資本主義の不毛な「現実」に違和感を覚えつつも、その要請を受け入れてしまう人々の主体性を、フィッシャーは映画、音楽、小説の中に見出していく。社会問題のみならずポップカルチャーにも光を当て、常に他の未来を構想し続けたマーク・フィッシャーの主著。


「はっきり言わせてもらおう。たまらなく読みやすいこのフィッシャーの著書ほど、われわれの苦境を的確に捉えた分析はない」
──スラヴォイ・ジジェク

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 塩崎ツトム

    「これはゲームであり、1000点貯めれば勝ちで、戦車が貰える」。資本主義は世界を巨大なゲーム空間にしたが、現実は現実であり、ゲームではない。それでもぼくらは「こんなの茶番だ」と思いつつ、逆にそれを一種のマゾ的な慰めとしている。驚くことではないが、現実社会とトレーディングカードゲームは相似している。次々と新しいカードが発行され、公式ルールは絶え間なく変わり、カードのプレミア価格はそれに伴い乱高下していく。(つづく)

  • 雪駄

    これが資本主義のリアルか。オルタナティブはもはや幽霊のよう。歴史の終わりを生きる我々には選び得る選択肢が無い。というか想像が出来なくなっている。自分ができることは既存の枠組みの中で、なるべく快適なイスに座れるよう、働いて、節約して、蓄財することのみ。基本的人権が将来にわたって尊重されることを願いつつ…。地球に暮らせなくなるみたいな、ガンダムの世界観になると状況が変わるんだろうか。北の大地が記録的な暑さに見舞われている今日、そんなことを思った。

  • ろへい

    資本主義がいかに心を索漠とさせる冷たい制度かという主張を、映画やTV番組、ポップカルチャーを引き合いに論じる。著者はイギリスの評論家とのことだが、ブログと音楽評論で有名で、本書もエッセイと言って良い。身近に起きた出来事や時事ネタから敷衍して、大きな社会の枠組みに思いを馳せるスタイルは、橋本治のエッセイ「ああでもなくこうでもなく」を彷彿とさせる。コールセンターの不条理さはカフカ的だ、など一人合点がきつ過ぎるのも橋本治に似ている。資本主義の嫌な面ばかり強調するが、「ファクトフルネス」のような本も参照すべきだ

  • 八八

    正直、かなり今更な読書となってしまった。『資本主義リアリズム』という概念について、すでに、本著をベースとして、多くの論者が現代社会について、資本主義に変わるオルタナティブな世界観が浸透せず、まさに、リアリズムとして資本主義的な現在、未来しか存在しないという現状について論じている。その嚆矢であるマーク・フィッシャー著の『資本主義リアリズム』を振り返りとして、今読み直すことは、論を知る上で大事だろう。

  • コーキ

    社会の開放を目指す政治はつねに「自然秩序」という体裁を破壊すべきで、必然で不可避と見せられていたことをただの偶然として明かしていくと同様に、不可能と思われたことを達成可能であると見せなければならない。(P50)

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