マーガレット・ミラー

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雪の墓標 論創海外ミステリ

マーガレット・ミラー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784846014551
ISBN 10 : 484601455X
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • mii22.

    物語はクリスマスを間近にひかえたある夜、よくある男女のもつれからと見られる殺人事件から始まる。事件にかかわることになった弁護士ミーチャムが探偵役となって事件の真相を追っていくと、そこには人間の弱さ、脆さ、愚かさ、どうしようもない負の連鎖がみえてくる。暗闇に降る雪が、哀しい人生を犯罪の足跡を覆い隠すように降り積もる。雪解けの時そこには何が残っているのだろう...。哀しいクリスマスの物語。

  • pohcho

    以前、新聞の読書欄で江國さんが絶賛されていた本。1950年代のアメリカを舞台にしたミステリー。謎めいた展開でよくわからないままに話が進むが、謎解きよりも行間から見えてくる登場人物たちの人生や複雑にからむ人間関係に魅せられた。クラシカルな雰囲気と美しい文章にうっとりしながら、同時に人生のはかなさと人のどうしようもなさを感じさせる小説だった。江國さん曰く「いまどきめったいにない幸福な一冊」とてもよかった。

  • 星落秋風五丈原

    比喩も含めた表現を誉める人もいるが、彼女の会話文は素晴らしい。テンポよく物語を進めながら、登場人物の性格や思考パターン、彼等の関係性の変化など、驚くほど多くの情報を伝えてくれる。娘を愛しているのに束縛してしまう母、愛しているのに子供に迷惑しかかけられない母。この物語では誰もが誰かを愛しているのに物事が悪い方へ、悪い方へと転がっていく。それがどうにもやりきれない。だからこそ、たった一つ実った愛と、過去にとらわれがちな男性たちに比べ困難を乗り越えて前へ進む逞しき女性達に救われる。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    血が繋がった親子でいるからこそ、仲がいいとも両者にとっていい関係であることは決してない。子供が親の重荷として親に認識されることもあれば、親が子供の人生を己のもののように食い潰すこともあるのだ。父が憎くて憎くて堪らなかった時や「子供が親を自ら、勘当できたらどんなに良かったのだろう・・・」と思った時があった私にとっては無言で視線によって責め立てられているような気分になるような物語でした。でもこの物語には時間にも負けない思い遣りと愛があった。それだけは救いだったと思います。

  • くさてる

    この救われ無さ。愚かで、寂しい人間たちが、それでも何かを求めて懸命になった結果として起こった一つの事件。これは悲劇だろうか。もちろんミステリの形式ではあるけれど、謎解きというよりは、ただ、こういうひとたちの、こういう物語であるとわたしは読んだ。哀しいけれど愛に満ちた、誰も救われないひとつの物語。

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