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マラ-ノの武勲

マルコス・アギニス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784861822339
ISBN 10 : 4861822335
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2009
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

16〜17世紀、南米大陸におけるあまりにも苛烈なカトリック教会の異端審問と、命を賭してそれに抗したあるユダヤ教徒の生涯を、壮大無比のスケールで描く。アルゼンチン現代文学の巨人による大長篇、本邦初訳。

【著者紹介】
マルコス・アギニス・著 : 1935年アルゼンチン・コルドバ生まれ。作家。神経外科医、精神分析家として国内外で活躍。音楽、歴史、芸術にも精通するなど、多才な経歴を持つ。これまでに小説、随筆、伝記など合わせて30作以上を出版。軍事政権時代に発禁処分となった代表作『La cruz invertida』は75版にも及ぶ大ベストセラーとなり、ラテンアメリカの作家として初のスペイン・プラネッタ賞を獲得した。著作はドイツ語、ポルトガル語、ヘブライ語、中国語にも翻訳されている。95年、アルゼンチン作家協会は彼の功績を称え名誉賞を授与した。国内の文学賞、社会学賞、ブエノスアイレス賞、ラ・プラタ大学の大学改革賞のみならず、海外においてもフランス文化芸術功労勲章・シュヴェリエ賞をはじめ、数々の賞を受賞している。アルゼンチン民主国家設立時には、文化長官としてユネスコや国連の支援による民主化プログラムを実施、その活動はユネスコ平和教育賞候補にノミネートされた。現在は執筆活動の傍らブエノスアイレスの有力新聞「ラ・ナシオン」紙をはじめ、ラテンアメリカ、ヨーロッパのさまざまな新聞、雑誌に寄稿。ドイツ、アメリカ、フランス、イスラエル、イタリア、スペイン、南米諸国で教育、芸術、科学、政治学についての講演活動もおこなっている。2002年、イスラエルのテルアビブ大学から名誉博士号を授与。04年、コロンビアのカルタヘナ・デ・インディアスで開催された「民主主義の発展とテロリズムに関する会合」に、ペルーのマリオ・バルガス・リョサら著名作家たちとともに招待。05〜06年には、米・ワシントンに滞在、ボストン大学など数箇所の大学で講義をおこなった

八重樫克彦 : 1968年岩手県生まれ。ラテン音楽との出会いをきっかけに、長年、中南米やスペインで暮らし、語学・音楽・文学などを学ぶ。現在は翻訳業に従事

八重樫由貴子 : 1967年奈良県生まれ。横浜国立大学教育学部卒。12年間の教員生活を経て、夫・克彦とともに翻訳業に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • fishdeleuze

    中世南米におけるカトリックの異端審問所による迫害、とりわけユダヤ人迫害について実在した人物であるフランシスコ・マルドナド・ダ・シルバを主人公とし、膨大な資料を紐解き細心の時代考証を経て綴られた歴史エンターテインメント小説。異端とはなにか(ひいては正当とはなにか)、そして信仰とはなにかを問う。「私が弱いとき私は最も強い」という言葉を思いおこさせる。フランシスコが、苛酷な環境におかれながらも自身の真の信仰のために戦う英雄的姿は、ファリサイ派や時の公権力と戦い殺されたイエスを思いおこさせた。

  • 宮永沙織

    マラーノとはキリスト教に改宗したにも関わらず、前信仰を秘密に維持していたユダヤ教徒、イスラム教徒を一般大衆が侮蔑的に形容した言葉である。フランシスコ マクドナルド ダ シンバは二重信仰する生活からユダヤ人である事を認め、改宗の強要の暴力性を拷問にかけられながらも訴え続けた実在の男の一生を描いた作品です。

  • まんぼう

    怒涛の後半、キリスト教の言動と教義についての矛盾を余すところなく突く描写にスッキリ。ユダヤ人迫害だけでなく、出自でいわれなき迫害を受けるという共通点として、当時の南米のスペイン統治下での現地人への教化と称す虐待問題や黒人奴隷などのエピソードも盛り込まれている所に好感が持てた。アイデンティティや存在を否定し否定される人生の過酷さは想像を絶する。人の人に対する悪意や暴虐の種類にもいろいろあるけれども、実体がないだけに存在の否定という悪意は実に惨い。

  • アンパッサン

    10数年持ち続けようやく読了。552頁上下二段組。小野不由美『屍鬼』以来の到達感。だから皆様、相関図を書くのだ。異端審問所、南米大陸での悪行たるや、まさにである。キリスト教化の名のもとに支配民らを使役して、いかほどの権力財力貯めにためたか。主人公周辺はまさにゴルゴダの丘。しかしユダヤ教徒たる知識と信仰が彼をゆかしめた。フランシスコ・マルドナド・ダ・シルバその人を。ちいさなエピソードが意味深く、読み進めていても不意にその瞬間が湧き上がる。大変な文量だがぜひ最後までたどり着いて! マラーノ(豚)の一矢!

  • ベック

    ただ自由でありたいがために、己の信念を貫いた男の壮絶な生涯。上下二段組で500ページ強というボリュームは、この一人の男の清冽でまっすぐで崇高な姿をあますことなく描ききっている。かなり読み応があり、正直なかなか手がでないかもしれないが、読んでよかったと心から思える本だということは保証しよう。傑作である。

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