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「人間の安全保障」論 グロ-バル化と介入に関する考察

マリー・カルドー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784588603174
ISBN 10 : 4588603175
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2011
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

安全保障観のパラダイム転換にむけて。一人ひとりの人間の生存と安全な生活を国際社会全体がいかに保障するのか。そのありかたについて、コスモポリタニズムの思想から考察する。

【著者紹介】
メアリー・カルドー : 1946年生まれ。サセックス大学を経て、現在はロンドン政治経済学院(LSE)グローバル・ガバナンス研究センター所長・教授。専攻=国際関係論、グローバル市民社会論。1980年代にE.P.トムスンたちとヨーロッパ核軍縮運動(END)の創設に参画、また東ヨーロッパの人権問題に携わるヘルシンキ市民集会(Helsinki Citizenship Assembly)の創設をも主導し、ヨーロッパにおける市民社会運動の学問的・実践的活動に参加

山本武彦 : 1943年生まれ。静岡県立大学教授を経て、現在は早稲田大学政治経済学術院教授。専攻、国際政治学

宮脇昇 : 1969年生まれ。松山大学助教授を経て、現在は立命館大学政策科学部准教授。専攻、国際政治学

野崎孝弘 : 1971年生まれ。大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター客員研究員。専攻、国際政治学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ちぃ

    現代の戦争はテロとの戦いが中心で国家間の戦闘は起こりにくくなっているという言説はつい最近まで有効だったと思う。けど、この先の10年も同じことが言えるだろうか。戦争は人類の歴史において常に起こってきたがその形や目的は物資から信念、信念から物資、そしてまた…と様式を変えてきた。人道的介入はグローバル化の産物であり「正戦」とされてきたが結局のところそれだって戦闘なのだ。人間の安全保障という言葉も、かつては主に緊急援助を指していたがこれからはますます開発との関連を深めていくだろう。

  • 1.3manen

    2007年初出。人権という言葉は、エレノア・ローズヴェルトの力で第二次世界大戦後に考案された(39頁)。グローバル市民社会の役割は、グローバルな人道レジームを下から支えるという点で重要(94頁)。コスモポリタンの核心にあるのは、原理主義や排他主義の代わりとなる新しい形態の政治的正統性が構築される必要があること(131頁)。カントの永遠平和論からヒントを得ているとのこと(132頁)。市民社会とは、個人が政治経済的権威の中枢の間で、交渉・戦い・合意し合う過程(196頁)。社会運動の拠り所とされる(203頁)。

  • Elstir

    このところ国際政治の勉強をしていて、その一環として読んだ本。現代では、筆者が「古い戦争」と呼ぶような国家同士の武力闘争、あるいはモーゲンソー以降のいわゆる現実主義者が権力闘争として見たような、国家間の権力闘争としての国際政治はもはや起こりえなくなった。代わっていま問題になるのは、非国家的アクター、国際的犯罪組織による「個々人の安全」を脅かす行為(=「新しい戦争」)である。民間人に直接暴力を振るうこうしたアクターに対して、従来の国際関係観に基づく軍事戦略はいまやそれだけでは解決策とはなりえない。

  • sayan

    カントの話になると、難民問題を通じて人間の安全保障に繋がる。M.カルドーは本文中において、まず受入を想定する「歓待の権利」を、人権の尊重と差異の両方を意味する概念と位置づける。が、一方で難民「保護」といえば「定住」を前提にした「住居」提供が想像されるが、やはりここでも理念として歓待の権利は押し出すも、カントがなぜ「定住」権利を盛り込まなかったのか、その議論はない。カルドーの議論で興味深いのは、人間の安全保障を国家ではなく個人を保護することを狙いとしたハードな安全保障政策とみなされるべきとしている点である。

  • sayan

    感想は後ほど

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