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性差別の医学史 医療はいかに女性たちを見捨ててきたか

マリーケ・ビッグ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784575318234
ISBN 10 : 457531823X
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

心疾患、骨、幹細胞、更年期、セックス、ホルモン、そして生殖。長らく「男性の身体」だけを基準としてきた医学は、いつしかあらゆる領域に男性優位主義を浸透させ「非男性の身体」の声を聞くことなく発展した結果、人間を測りまちがい、不平等を温存し、健康を害しつづけている。ジェンダーバイアスによって歪められてきた医療を解放し、「すべての身体」を救う未来に導くための必読書。

目次 : 第1部 得体のしれない身体(婦人科学と女性の人生/ セクシーな研究/ 「ウェルネス」と「エンパワメント」/ 潮を吹く女たち/ ホルモンを解放せよ)/ 第2部 誤解された身体(無視される痛み/ 心臓のフェミニズム/ 骨の詩を聴け/ がんとグローバリズム/ 精子と卵子の神話)/ 第3部 未来の身体(フェムテックのジレンマ/ クリテラシーを養おう/ サイボーグであるわたしたち/ 人工子宮に宿るもの)

【著者紹介】
マリーケ・ビッグ : 社会学者。ケンブリッジ大学で博士号を取得。バイオテクノロジーと生殖医療に関する意思決定に介在する生物学的モデルと生物学者の役割を研究する。芸術と女性の身体の交差を扱った小説の執筆や、科学者やアーティストと協力して新しい社会像を提案する展示のプロデュースといった活動も行う

片桐恵理子 : 英語翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • たまきら

    読み友さんの感想を読んで。医学は男性(特に欧米の)を治療することを目的として発展してきた科学だ。「そんなことないでしょ」という方にはこう言えばわかってもらえるだろうかー「お金持ちを治すために発展してきた」と。女性は妊娠出産に伴う苦痛を「母になるための通過儀礼」として無償で向き合うことを余儀なくされている。「病気ではない」から健康保険も適用外だ。私たちの体は男性とは違う。そろそろ医学にもフェミニズム視点をーその心意気や良し。「真に優れた科学」を求める気持ちには賛同したい。

  • kitten

    図書館本。医学は男性中心に発展してきており、女性での臨床試験をしていないこともある。その辺の話かと思ったら、もっとセクシー(刺激的)な内容だった。見方が変わればここまで変わるか?と、ちょっと刺激的すぎてついていけないところがある。日本だとまず受け入れられないだろうなあ。女性の射精とか、クリテラシーとか、私にはついていけないし、これについて語れる社会でもないよ。人工子宮の話もやばい。もちろん、すぐに進むとは思えないが、日本だと猛烈な反発が予想される。いや、刺激的だわ。

  • noko

    女性は出産能力によって定義されるという考えは世界中に広まっている。女性が適当にあしらわれ、情報が不足していたり、不適切治療をされるのは婦人科に限らない。女性の体は男性と異なる働きをする。心疾患は未だ男性の病気とみなされていて、TVで見るような胸痛を女性は感じない。だから検査や薬処方もされにくく発作も誤診される。医学に限ると女性の一生は初潮〜出産をもってほぼ終了すると言って差し支えない。でもこのタイムラインには現実の女性に必要な殆ど全てが欠けている。人種差別も酷く黒い肌は厚く神経終末が少ないから感度が低…

  • ちり

    “医学界ではいまなお、患者の身体にとって長期的によい方法を考えるより、最先端の科学でただちに目下の問題を解決したいという誘惑のほうが勝っている““乱雑で複雑な、環境にも左右される個々人のケアを、最先端の「治療」やシングルで合理化された薬を重視する医学界の文化や経済で上塗りする文化は問題の解決に寄与しないだけでなく、新たな問題を生みだすことにしかならない/医学研究における科学的革新よりも、社会的革新に対してノーベル賞を与えるべき頃合いなのかもしれない”

  • アル中の魔女

    医学史というタイトルではあるが書内で語られる問題の多くが現在進行形である。心臓の性差や人工子宮に関するトピックが興味深かった。

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