マッツ アルヴェッソン

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面白くて刺激的な論文のためのリサーチ・クエスチョンの作り方と育て方 第2版 論文刊行ゲームを超えて

マッツ アルヴェッソン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784561267966
ISBN 10 : 4561267964
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Content Description

昨年7月に刊行された第1版は6刷を数え、若手研究者からレジェンドと言うべき研究者まで、また経営学に限らない社会科学研究者にも高く評価され、大いに話題となった。

「リサーチ・クエスチョン」は、研究によって明らかにされるべき答えはどのようなものかを定義する。著者は「良いリサーチ・クエスチョンはそれに対する答えと同じくらいに価値があり、時には答えそれ自体よりも重要である」と言う。しかしながらこれまで、実践的なリサーチ・クエスチョンの作り方、また研究に取り組む中でそれをどのように練り上げていくのかは、十分検討されてこなかった。

その一方で、こんにちの社会科学では、ほとんどすべての領域において、膨大な量の研究が発表されているにもかかわらず、その影響の及ぶ範囲という点で、かつてのように大きな成果をあげていないと言う。そして、このような現象は、研究者たちの同調的な傾向によって生まれてきたとする。

以上を踏まえ本書は、こんにちのリサーチ・クエスチョンにおいてよく見られる「ギャップ・スポッティング」(既存の理論に基づいた研究の穴埋めをするというような意)が孕む問題を取り上げた上で、その解決にあたり、「問題化」という手法を提案する。そして、批判的思考を心がけ、型にはまらない独創的なリサーチ・クエスチョンを提起していくことの重要性を強調する。

しかし本書がユニークなのは、このように野心的な射程を持ちつつも、ギャップ・スポッティングによる手堅い研究アプローチが体系化され解説されてもいる点である。

この第2版においては、原書第1版刊行(2012年)後の、創造的で野心的な研究アプローチに関する各種の文献の内容が十分に検討され、盛り込まれた。本版も広く読まれることとなろう。

【著者紹介】
マッツ アルヴェッソン : 英国バース大学の組織論教授。スウェーデンのルンド大学、ストックホルム経済大学、ロンドン大学シティ校の客員教授。研究テーマは、批判理論、権力、知識集約型専門サービス組織のマネジメント、リーダーシップ、アイデンティティ、組織イメージ、組織文化とシンボリズム、質的方法、科学哲学など。英国アカデミーのフェローであり、2023年にラージク・カレッジ・フォー・アドバンス・スタディーズ(ハンガリーの単科大学)のハーバート・サイモン賞を受賞。ミュンヘン工科大学高等研究所ハンス・フィッシャー上級研究員(任期:2023年〜2026年)

ヨルゲン・サンドバーグ : 豪州クイーンズランド大学(UQ)ビジネススクール名誉教授。英国ウォーリック・ビジネススクールと豪州マキリー大学の栄誉教授であり、スウェーデンのルンド大学客員教授。組織における能力と学習、実践、プロセス、センスメイキング理論、理論開発、科学哲学、研究方法論の分野で幅広く研究・出版。Academy of Management Review,Journal of Organizational Behavior,Organization Studiesの編集委員を務めるほか、国際会議体としてのPhiloso−phy and Organization Studies(PHILOS)の共同創設者兼共同主催者でもある

佐藤郁哉 : 同志社大学商学部教授・一橋大学名誉教授。1955年、宮城県生まれ。77年、東京大学文学部卒業。84年、東北大学大学院博士課程中退。86年、シカゴ大学大学院修了(Ph.D.)。一橋大学大学院商学研究科教授、プリンストン大学客員研究員、オックスフォード大学客員研究員などを経て2016年より現職。専門は経営組織論・社会調査方法論。主な著作に、『暴走族のエスノグラフィー』(新曜社、国際交通安全学会賞)、Kamikaze Biker(University of Chicago Press)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • R

    研究分野の停滞を招く状況として、ギャップスポッティング(先行研究や文献の前提に則ってその隙間を埋める形で定める方法)によるRQが蔓延している。著者らは、キャップスポッティング以外のRQの考え方として、問題化を挙げ、先行研究の中で当たり前の事実として受け入れられている前提を整理し、それらの前提に挑戦することで、面白い研究を生み出すことについて述べている。全ての研究が問題化によって構築されることを推奨しているわけではなく、キャップスポッティング的な研究が蔓延している状況に警鐘を鳴らしている。

  • 読書あざらし

    「ギャップスポッティング」という先行研究に不足する部分の「穴埋め」を強調するやり方では、画期的でおもしろい論文は作れない。そう理解する一方、先行研究を調べ、かつそこに知を付け加えているという「型」は、ジャーナル採録の判定をクリアにするために有用であり、そこから抜け出せない…そんな研究者コミュニティのジレンマを描いた本。 個人的には「ギャップスポッティング」に対抗する、第5、6章の「問題化」という手法の記述をより厚くしてもらいたかった。

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