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St.john Passion : Colin Davis / London Symphony Orchestra & Choir, Moltman(Br)(2SACD)(Hybrid)

MacMillan, James (1959-)

User Review :5.0
(1)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
LSO0671
Number of Discs
:
2
Label
:
Format
:
SACD
Other
:
Live Recording, Hybrid Disc,Import

Product Description


巨匠デイヴィス生誕80年記念LSO委嘱作
マクミランの『聖ヨハネ受難曲』世界初演ライヴ


楽団のプレジデント、デイヴィスによるLSO Live最新アルバムは、マクミランの『聖ヨハネ受難曲』世界初演ライヴ。2007/08のシーズンに80歳の誕生日を迎えるデイヴィスのためにLSOによって、ロイヤル・コンセルトへボウ管(ベイヌム財団)、ボストン響そしてベルリン放送合唱団と共同で、マクミランに委嘱された完全新作です。
 『十字架上のキリストの最後の7つの言葉』(1993)を完成して以来、マクミランが避けては通れない次のステップとしてつねに意識し、その構想を暖めてきたという『聖ヨハネ受難曲』。全曲は2部構成で10の楽章からなり、第1楽章「キリストの逮捕」から第9楽章「キリストの死」までがソリストと合唱とを伴う形で進み、フィナーレ「Sanctus Immortalis, miserere nobis」はオーケストラのみで演奏されます。また、テキストには英語による改訂標準訳聖書、そしてウルガータ(カトリックの標準ラテン語訳聖書)が採用されています。
 『ヨハネ受難曲』と聞いてまず誰しも連想するのがJ.S.バッハのそれでしょう。ここで特徴的なのが、バッハでのエヴァンゲリストに替えて、福音書の物語の進行役として14名編成の室内合唱(Narrator Chorus)を、聖ペテロやピラトそのほかの役を担うメイン・コーラスとは別に置いていること。実演までの限られた時間とキャスト面の制約からマクミランが生み出したこのアイデアは、結果として上演のスピードアップに効果的でした。
 1959年生まれでグラスゴー在住、自身敬虔なカトリックであるマクミランは、社会主義とスコットランドへの愛国心に深く根ざした作風で知られ、これまでにメッセージ性の強い作品を数多く発表してきました。ここで、モルトマン演じるキリストに怒りと恨みに満ちた、仰仰しく雄弁な一節を大きく踏み込んで語らせていることでもあきらかなように、マクミランのオリジナリティは、キリストを、従順に運命を受け容れ十字架に向かう救世主ではなく、自分を苛む人の愚かさに対して罵るすさまじい反抗者として描いているところにも顕れています。
 このバリトンを含む声楽がすべての要といえるこの作品で、合唱を司るのはロンドン交響合唱団のジョセフ・カレン。マクミランの作品に造詣も深く、作曲者と創作初期の段階から綿密なやり取りを交わし周到に稽古を重ねてきたかれの力なくして、初演の成功が望めなかったことは疑いありません。
 そして、いうまでもなく、2007年11月にようやく書き下ろされたばかりの新作を献呈され、80歳を迎えたシーズンの総決算ともいうべき初演に臨んだデイヴィスの意気込みも忘れるわけにはゆきません。絶大な信頼を寄せる巨匠のもと、カーマイン・ラウリ、レノックス・マッケンジー、デイヴィッド・アルバーマンら、3人のヴァイオリニストの精妙なソロに象徴されるLSOのアンサンブルは一時間半を越える長丁場も乱れることなく、エネルギーも決して衰えなかったと伝えられています。
 時おり黙示録的なほとばしりを見せ、攻撃的に耳をつんざくファンファーレが鳴り渡ることはあれど、マクミラン作品の常として、小型の室内オルガンつきのオーケストラは一貫して抑制されたひびき。なかでもワーグナーの『パルジファル』第3幕を思わせるフィナーレはピュアで深遠なる美しさに吸い込まれそうになるほど。
 「カンタベリー大司教がスタンディングオベイションの口火を切るのを目撃することなど滅多にありません。けれども、ローワン・ウィリアムズ大司教は先週バービカンで、ジェイムズ・マクミランが記念碑的な聖ヨハネ受難曲の世界初演ののち舞台に登場し礼をして拍手に答えたとき、真っ先に立ち上がったそのひとりでした。あきらかに、大司教は、偉大な新作がレパートリーに加わったという熱狂的な聴衆の見方を共有しました。」(オブザーバー紙)
 J.S.バッハの傑作からほぼ3世紀近くを経て、同時代の旗手マクミランによってあらたに誕生した21世紀の『聖ヨハネ受難曲』。コリン・デイヴィス80歳の誕生日の願いは十二分に叶えられ、さまざまな条件にも恵まれて、今後スタンダードと成り得ることを予感させる圧倒的な演奏内容といえるでしょう。

【収録情報】
● ジェイムズ・マクミラン:聖ヨハネ受難曲
(世界初演)

 クリストファー・モルトマン(Br キリスト)
 ロンドン交響合唱団(合唱指揮:ジョセフ・カレン)
 ロンドン交響楽団
 サー・コリン・デイヴィス(指揮)

 録音時期:2008年4月27日
 録音場所:ロンドン、バービカンセンター
 録音方式:ステレオ(DSD/ライヴ)
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND

 プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
 バランス・エンジニア:ジョナサン・ストークス

Track List   

クラシック曲目

  • James MacMillan (Composer, Conductor) (1959 - )
    St John Passion
    Performer :
    Maltman, Christopher (Baritone)
    Conductor :
    Davis, Colin, Sir
    Ensemble  :
    London Symphony Chorus, London Symphony Orchestra
    • Period :
    • Style : Oratorio
    • Composed in : 2007, Scotland
    • Language :
    • Time : :
    • Recorded on : , [Live]

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

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力作。今後も再演されることを期待します。...

投稿日:2009/04/12 (日)

力作。今後も再演されることを期待します。 そして力演、80歳のコリン・デイヴィスのタフなこと。

garjyu さん | 東京 | 不明

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